「思春期の娘と口をきかなくなってしまった」「大人になった今も、母親の言葉に振り回される」「父親とはもう何年も話していない」。親子の悩みは、近い関係だからこそ、誰にも話せずに抱え込んでしまいがちです。
親子だけで向き合おうとすると、つい感情的になったり、同じところで話がこじれたりします。そんなとき、間に第三者が入ることで、落ち着いて気持ちを整理できることがあります。それが親子関係のカウンセリングです。
この記事では、親子関係のカウンセリングとは何か、どんな悩みを相談できるのか、期待できる効果と受け方を紹介します。親子関係が悪くなる原因や、相談先、家庭でできる改善のヒントもまとめました。
親子関係の悩みを相談することは、親として、子として失格だという意味ではありません。大切な関係だからこそ、上手に頼れる場所を持っておきましょう。
親子関係のカウンセリングとは?

親子関係のカウンセリングとは、親と子の関係で生まれた悩みを、カウンセラーなどの第三者に聞いてもらいながら整理していく相談のことです。
第三者が入ることで話せることがある
親子は、お互いに「言わなくても分かるはず」と思いやすい関係です。実際には、親と子は生きてきた時代も、毎日過ごしている環境も違います。子どもは学校や職場など、親の知らない場所で人間関係を築いていて、そこでのつまずきは、本人が話さない限り親には見えません。
一方で、親子だからこそ、相手の一言に強く反応してしまうこともあります。カウンセラーは、どちらの味方でも敵でもない立場で話を聞きます。そのため、家では言えなかった本音が出てきたり、相手の言葉を落ち着いて受け止められたりすることがあります。
親子一緒でも、ひとりでも受けられる
親子関係のカウンセリングというと、親子がそろって相談する場面を思い浮かべるかもしれません。もちろんそうした受け方もありますが、親だけ、子だけで相談することもできます。
相手が相談に乗り気でないときや、まずは自分の気持ちを整理したいときは、ひとりで相談するところから始めるとよいでしょう。自分の受け止め方や伝え方が変わることで、関係が少しずつ動き出すこともあります。
大人になってからの親との悩みも相談できる
親子関係の悩みは、子どもが小さいうちだけのものではありません。大人になってからも、親からの過干渉、価値観の押しつけ、介護をめぐる対立、長く続く疎遠など、さまざまな形で続きます。
「もう大人なのに親のことで悩むなんて」と思う必要はありません。年齢に関係なく、親子の悩みはカウンセリングで扱える大切なテーマです。
親子関係が悪くなる主な原因
親子関係が悪いと感じるとき、その原因は家庭ごとに違います。ただ、多くの家庭に共通して見られるものもあります。
「分かってくれるはず」と気持ちを言葉にしない
親は「言わなくても親の気持ちは分かるだろう」、子は「どうせ言っても分かってもらえない」。お互いが言葉にしないまま、すれ違いが積み重なっていくことがあります。
過干渉やコントロール
子どもを心配するあまり、進路や交友関係、生活の細かいところまで口を出してしまうと、子どもは息苦しさを感じます。親の不安が強いほど、子どもを守ろうとして関わりが強くなりやすいものです。
期待や役割の押しつけ
「長男だから」「女の子なんだから」といった役割の期待や、親の夢を子に託すような期待は、子どもの重荷になることがあります。
また、親が病気や家庭の事情で余裕をなくしているとき、子供が親の役割を担い、きょうだいの世話や親の相談役を引き受けることもあります。子どもは「自分がしっかりしなければ」と感じ、自分の気持ちを後回しにしやすくなります。
ライフステージの変化
思春期、進学や就職による独立、結婚、孫の誕生、親の介護など、節目ごとに親子の距離は変わります。それまでの関わり方のままだと、お互いに「前と違う」と感じてぶつかりやすくなります。
カウンセリングで相談できる親子の悩み

親子関係のカウンセリングでは、次のような悩みを相談できます。「こんなことを相談していいのかな」と迷うことでも、話してかまいません。
思春期・不登校など子どもとの関係
思春期の子どもとの衝突は、多くの家庭で起こります。子どもの心が育っている証でもありますが、親にとってはつらい時期です。怒りに怒りで返すのではなく、まず話を聞くこと、すぐに答えを出そうとせず時間をかけて向き合うことが大切です。
学校に行けない、部屋から出てこないといった状況では、親自身も不安や自責の気持ちでいっぱいになります。親がまず相談し、気持ちを落ち着けることが、子どもを支える力になります。
子育ての悩みの相談先については、こちらの記事でくわしく紹介しています。
独立・結婚した子どもとの距離感
子どもが家を出るときや結婚するとき、親はつい「その部屋はやめたほうがいい」「お盆は帰ってきなさい」と口を出したくなります。失敗も子どもにとっては大切な経験です。意見を求められたときに一緒に考える、それ以外は見守るという距離感を意識してみましょう。
孫との関わり方や、子ども夫婦との金銭のやりとりも、親子がもめやすいテーマです。お金の貸し借りは、金額や返し方をあいまいにしないことがトラブルを防ぐ助けになります。
母親との近すぎる関係

大人になっても母親から頻繁に連絡が来る、何を決めるにも母親の顔色をうかがってしまう、といった悩みです。親子の境目があいまいになり、お互いが離れられなくなる関係は「共依存」と表現されることもあります。
父親との疎遠な関係
母親とは連絡をとっていても、父親とは何年も話していないというケースは珍しくありません。関係を変えたいと思うなら、短いメッセージを送る、用事のついでに電話をするなど、小さなきっかけから始めるのがおすすめです。
高齢の親と介護
親の介護は、体力的にも、気持ちの面でも、お金の面でも大きな負担になります。きょうだいの間で負担が偏ったり、親が支援を嫌がったりして、親子関係がこじれることもあります。
介護が必要になる前に家族で話し合っておくことが理想ですが、すでに始まっている場合は、ひとりで抱えないことが大切です。高齢者の介護や暮らしの相談は、市区町村ごとにある地域包括支援センターで、無料で受け付けています(埼玉県「地域包括支援センター」)。
親との関係が今の人間関係や恋愛に影響していると感じるとき
「親に認められたくて頑張りすぎてしまう」「恋愛で相手に嫌われるのが極端に怖い」。子どもの頃の親との関わりが、今の人間関係や恋愛に影響していると感じる人もいます。
心理学では、子どもの頃の養育者との結びつきを「愛着」と呼び、その後の人との関わり方を考えるうえで大切なテーマとして扱っています。過去を振り返りながら今の自分を理解していくことも、カウンセリングで取り組めることの一つです。
親のことで深く傷ついてきたと感じる方は、こちらの記事も参考にしてください。
親子関係カウンセリングを考えたいサイン

次のような様子があれば、カウンセリングを考えてみるタイミングかもしれません。
- 親子の会話が減った:一緒に住んでいても、必要なこと以外ほとんど話していない
- 子どもの様子が変わった:表情が暗い、食欲や睡眠のリズムが乱れている、何かを隠しているように見える
- 子育てに自信が持てない:「自分の育て方が悪かったのでは」と自分を責めてしまう
- 親子の距離が遠くなった:気がつけば何か月も連絡をとっていない
- 親との関係に疲れた・辛い:連絡が来るたびに気が重くなる、会ったあと何日も落ち込む
- 縁切りを考えるほど苦しい:関係を続けるか、距離を置くかで迷い続けている
大切な人との別れや引っ越し、転職などの環境の変化をきっかけに、親子関係が揺らぐこともあります。そんなときこそ、ひとりで抱えずに誰かに話してみてください。
親子関係カウンセリングで期待できること

カウンセリングで感じられる変化は人それぞれで、すぐに変化を感じられないこともあります。焦らず、一歩ずつ進めていくことが大切です。そのうえで、次のようなことが期待できます。
気持ちが整理され、心が軽くなる
ため込んだ思いを、否定されずに聞いてもらえるだけでも、気持ちは軽くなるものです。話しているうちに、自分が本当は何に傷つき、何を望んでいるのかがはっきりしてくることもあります。
相手の考えを知るきっかけになる
親子で一緒に相談すると、家ではなかなか聞けなかった相手の本音に触れられることがあります。親がよかれと思ってしていたことが、子どもにとっては負担だったと分かる、といった発見も少なくありません。
悩んでいるのは自分だけではないと分かる
親子の悩みは外から見えにくく、「うちだけがおかしいのでは」と思い込みやすいものです。専門家と話すことで、同じような悩みを抱える家庭は珍しくないと知り、少し肩の力が抜けることがあります。
伝え方を練習できる
相手を責めずに自分の気持ちを伝えるにはどうしたらいいか、カウンセラーと一緒に考えることができます。カウンセリングの中で言葉にしてみることが、家での話し合いの練習にもなります。
「変われるのかな」と不安に思うのは自然なことです。まずは一度話してみて、自分に合うかどうかを確かめるところから始めてみましょう。
親子関係カウンセリングの受け方と流れ

カウンセリングを受けようと決めても、どこを選び、何を準備すればいいのか迷うかもしれません。基本的な流れを紹介します。
1. 相談先を選ぶ
カウンセリングは、一度で終わるより、何回か続けて受けることが多いものです。続けやすさを考えて、通いやすい場所にあるか、オンラインで受けられるかを確かめましょう。カウンセラーが持っている資格や、相談の方法、料金のしくみも事前に確認しておくと安心です。
2. オンラインで受けるという選択肢
外出が難しい、忙しくて時間がとれない、近所の人に知られたくない。そんな方には、オンラインカウンセリングが向いています。自宅や好きな場所から、移動の時間をかけずに相談できます。パソコンでもスマートフォンでも受けられ、画面越しに顔を見ながら話すこともできます。
3. 話したいことをメモにまとめる
限られた時間を有効に使うために、いま困っていること、いつ頃から続いているか、そのとき感じている気持ちを、紙やスマートフォンのメモに書き出しておきましょう。うまくまとまらなくても大丈夫です。メモを見ながら話すだけでも、伝えやすくなります。
なお、家族の会話や様子を録音・録画して相談に使いたいときは、必ず家族の同意を得てください。無断で使うと、新たなトラブルにつながるおそれがあります。
4. 相談のあとに振り返る
カウンセリングが終わったら、気づいたことや試してみたいことを書き留めておきましょう。次の相談までに小さく試し、うまくいったこと、いかなかったことを次回に話すと、少しずつ前に進みやすくなります。振り返りが負担になるときは、無理をしなくてかまいません。
カウンセリングの流れや準備については、こちらの記事でもくわしく紹介しています。
親子関係を改善するために家庭でできること
カウンセリングとあわせて、家庭でも少しずつ試せることがあります。
「聞く時間」を意識してつくる
食事のときにテレビを消す、送り迎えの車の中で話す、寝る前に5分だけ話をするなど、相手の話を聞く時間を意識してつくってみましょう。アドバイスをしたくなっても、まずは最後まで聞くことを心がけます。
「私は」を主語にして伝える
「あなたはいつも」と相手を主語にすると、責められたように感じさせてしまいます。「私は心配だった」「私はこうしてもらえると助かる」と、自分を主語にして伝えると、相手も受け止めやすくなります。
距離を置くことも選択肢にする
話し合っても関係が変わらず、会うたびに深く傷つくのであれば、連絡の回数を減らす、会う時間を短くするなど、距離を置くことも自分を守る方法です。
親との関係を改善するのを諦めることに、罪悪感を覚える人もいるでしょう。けれど、距離をとることは、相手を嫌いになることとは限りません。自分の心を守ったうえで、どんな関係を望むのかを考える時間にしてかまいません。
親子関係の相談はオンラインカウンセリング「Kimochi」へ
オンラインカウンセリング「Kimochi」では、カウンセラー全員が公認心理師(心理職で唯一の国家資格)です。親子の悩みも、あなたの状況に合わせて一緒に整理していきます。
- 場所:完全オンラインなので、自宅など、リラックスできる好きな場所で受けられます。スマホからでも相談できます
- 相談方法:ビデオ・チャットのほか、2人で一緒に受けられるペアカウンセリングもあります
- 時間:平日の夜や土日祝も予約できます。登録から最短3時間で相談を始められます
- 安心して話せる:顔出し不要・匿名で利用でき、相性が合わなければ何度でもカウンセラーを変更できます
たとえば「母親からの連絡が多くて疲れてしまう」「思春期の子どもとどう話せばいいか分からない」「高齢の親との関わり方に迷っている」など、親子の悩みは人によってさまざまです。うまく言葉にできなくても、カウンセラーが質問しながら、何がつらいのか、これからどうしたいのかを一緒に整理していきます。家族には話しにくいことも、家族の外にいる第三者だからこそ話しやすいと感じる人は少なくありません。「こんなことで相談していいのかな」と迷っている段階でも、気軽に話してみてかまいません。
料金は月額制で、月1回30分の「ととのいプラン」なら、初月は3,278円(税込)から始められます(2か月目以降は月額4,840円)。
※初月30%OFFは、初めてご利用の方が対象です。ととのいプラン(月1回30分)の最低登録期間は4ヶ月です。
話したいことが多い時期には、月2回の「のびのびプラン」や月4回の「じっくりプラン」も選べます。カウンセラーによる料金の差はなく、指名料もかかりません。
なお、Kimochiは18歳以上の方が対象です(18〜19歳の方は保護者の同意が必要です)。お子さんが18歳未満の場合は、まず親御さんが相談するか、次に紹介する公的な窓口を利用してください。
家族の悩みやカウンセリングについては、次の記事も参考にしてください。
18歳未満の子どもとの悩みで使える公的な窓口
Kimochiは18歳以上が対象のため、子ども本人が相談したいときや、18歳未満の子どもとの関係に悩んでいるときは、次のような公的な窓口もあります。要点だけ紹介します。
- 親子のための相談LINE:子どもと保護者がLINEで親子の悩みを相談できる窓口で、多くの都道府県や市区町村が実施しています。対象や時間は地域によって違うため、お住まいの自治体のページで確認してください(例:東京都)
- 児童相談所の相談専用ダイヤル(0120-189-783):子どもの福祉に関するさまざまな相談を受け付けています(広島県の案内)
虐待かもしれないと思ったときは、児童相談所虐待対応ダイヤル「189」に連絡してください。
親子のことは、話し始めると長くなりがちです。うまく話せなくても、カウンセラーが一つずつ整理を手伝います。まずは今いちばん気になっていることから話してみてください。
関連する悩みについては、「親の毎日電話がしんどい理由と断り方、愚痴を聞くのがつらい時の対処法」もあわせて読んでみてください。
よくある質問
親子関係のカウンセリングを考えている方が気になりやすい点を、Q&Aでまとめました。
Q. 親子関係のカウンセリングは無料で受けられますか?
18歳未満の子どもとの悩みなら、自治体の「親子のための相談LINE」や児童相談所の相談専用ダイヤルなど、無料で相談できる公的な窓口があります。続けて同じカウンセラーに相談したいときは、カウンセリングを利用する方法もあります。Kimochiなら、自分に合うカウンセラーやプランを選べます。
Q. 親子そろって受けないといけませんか?
いいえ、ひとりでも相談できます。相手が乗り気でないときは、まず自分だけで相談し、気持ちを整理するところから始めるとよいでしょう。
Q. 大人になってからの親との関係も相談できますか?
はい、相談できます。過干渉や価値観の押しつけ、疎遠、介護をめぐる悩みなど、大人になってからの親子関係も、カウンセリングでよく扱われるテーマです。
Q. 親(子ども)がカウンセリングを嫌がるときはどうすればいいですか?
無理に誘うと、かえって反発されることがあります。まずはあなたが相談してみて、その経験を「話してみたら少し楽になった」と伝える程度にとどめておくと、相手が興味を持つきっかけになることがあります。
Q. 親と縁を切りたいほど辛いときはどうすればいいですか?
今のつらさを我慢し続ける必要はありません。連絡の回数を減らすなど、できる範囲で距離をとって自分を守りましょう。縁を切るかどうかのような大きな判断は、気持ちが少し落ち着いてから、信頼できる人やカウンセラーと一緒に考えるのがおすすめです。暴力などで身の危険があるときは、警察(110番)に相談してください。
Q. 親子関係の改善にはどれくらい時間がかかりますか?
家庭の状況や悩みの深さによって違い、目安を決めることはできません。長い年月をかけてできた関係は、変わるのにも時間がかかるものです。小さな変化を積み重ねていくつもりで、焦らず向き合いましょう。
まとめ
親子関係のカウンセリングについて、この記事のポイントをまとめます。
- 親子関係のカウンセリングは、第三者に話を聞いてもらいながら、親子の悩みを整理する相談
- 親子一緒でも、ひとりでも受けられ、大人になってからの親との悩みも相談できる
- 関係が悪くなる原因には、言葉にしないすれ違い、過干渉、役割の押しつけ、ライフステージの変化がある
- 思春期・不登校、独立や結婚、母親との近すぎる関係、父親との疎遠、介護など、幅広い悩みを相談できる
- 気持ちの整理、相手の本音を知るきっかけ、伝え方の練習などが期待できる
- Kimochiなら公認心理師にオンラインで相談でき、18歳未満の子どもとの悩みは親子のための相談LINEや児童相談所の相談専用ダイヤルも使える
- 家庭では「聞く時間」と「私は」で伝えることを意識し、つらいときは距離を置くことも選択肢にする
親子関係の悩みを相談することは、関係をよくしようとする前向きな一歩です。ひとりで抱え込まず、頼れる場所を使ってください。
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- カウンセリングが始まる前の準備
- カウンセリングを受ける頻度
- カウンセリング後に落ち込む
- カウンセリングが恥ずかしい理由
- カウンセリングとコーチングの違い
「親子のことを、誰かと一緒に考えたい」と思ったら、オンラインカウンセリングKimochiに相談してみてください。公認心理師が、あなたのペースに合わせて話を聞きます。
※Kimochiはオンラインカウンセリングサービスであり、医療行為・診断・診療は行いません。通院中の方は、主治医の許可を得たうえでご利用ください。

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