「カウンセリングを受けてみたい。でも、なんだか恥ずかしい」
「こんなことで相談したら、弱い人だと思われそう」
心のどこかで「誰かに話を聴いてほしい」と思っていても、いざカウンセリングを申し込もうとすると、恥ずかしさや抵抗感がわいてきて手が止まってしまう。そんな経験はありませんか。
その気持ちは、決しておかしなものではありません。カウンセリングを恥ずかしいと感じるのは、多くの人が通る自然な気持ちです。そして、その恥ずかしさは、カウンセリングのことを少し知るだけで、和らいでいくことがあります。
この記事では、次のことをまとめました。
- カウンセリングが恥ずかしいと感じる5つの理由
- 恥ずかしさが和らぐ、カウンセリングについて知っておきたいこと
- 職場や家族など、周りに知られたくないときの考え方
- 抵抗感を減らすカウンセリングの始め方
- カウンセリングに行くべきか迷ったときの目安
「恥ずかしいけれど、誰かに話したい」という方には、顔を合わせずに相談できる方法もあります。
カウンセリングが恥ずかしいと感じるのは自然なこと
日本では、カウンセリングを日常的に利用している人は、まだ多くありません。
中小企業基盤整備機構が運営するJ-Net21が、2019年に全国の20代から60代の男女1,000人に行ったアンケートでは、心理カウンセリングを「2〜3カ月に1回」以上利用している人は、全体の3%(男性4%、女性2%)でした。

出典:J-Net21「心理カウンセリング」(2020年3月公表)
身近に利用している人が少ないと、カウンセリングがどんなものなのかイメージしにくくなります。わからないものに対しては「特別な人が行く場所なのでは」「自分が行ったら変に思われるのでは」と不安になりやすいものです。
つまり、恥ずかしさや抵抗感の多くは、カウンセリングそのものよりも、よく知らないことからくる不安から生まれています。まずは、その気持ちを否定せずに「そう感じるのは当たり前」と受け止めてあげてください。
カウンセリングの中では、恥ずかしい、気が進まない、といった気持ちも大切に扱われます。「実は少し恥ずかしいです」と、その気持ちから話し始めてもかまいません。
恥ずかしさの正体は「どう見られるか」への不安
恥ずかしさをもう少し細かく見てみると、「カウンセリングを受ける自分が、人からどう見られるか」という不安と、「カウンセラーに、自分の弱いところを見せることになる」という不安の2つが重なっていることが多いものです。
前者は、周りに伝えるかどうかを自分で選べることを知ると和らぎます。後者は、カウンセラーがどんな姿勢で話を聴くのかを知ると軽くなっていきます。この記事では、この2つの不安をそれぞれほどいていきます。
また、人に頼るのが苦手な人、まじめで責任感が強い人、周りに気をつかう人ほど、「相談するのは恥ずかしい」と感じやすい傾向があります。もし自分に当てはまると感じたら、それだけ今までひとりでがんばってきたということかもしれません。
カウンセリングが恥ずかしいと感じる5つの理由

カウンセリングを恥ずかしいと感じる理由は人それぞれですが、よく挙がるのは次の5つです。
1. 病気だと思われたくない
「カウンセリングに行く人は、心の病気を抱えている人」というイメージから、行くこと自体に抵抗を感じる方がいます。
けれども実際には、カウンセリングは病気の人だけのものではありません。仕事や人間関係の悩み、自分の性格のこと、これからの生き方など、日常の悩みを整理するために使っている人もたくさんいます。カウンセリングでは病気の診断もしません。
2. メンタルが弱いと誤解されたくない
「自分で解決できないなんて、心が弱いからだ」「人に頼るのは甘えだ」と考えて、恥ずかしさを感じる場合もあります。
体の不調を感じたら病院に行くように、心が疲れたときに専門家を頼るのは、弱さではなく自分を守るための行動です。ひとりで抱えて限界まで我慢するより、早めに話して気持ちを軽くするほうが、自分にとっても周りにとってもよいことが多いものです。
3. 周りの期待を裏切りたくない
家族や職場の人から「しっかりしている人」と思われている方ほど、「悩んでいるなんて知られたくない」「期待を裏切ってしまう」と感じやすいかもしれません。
カウンセリングは、周りの期待を裏切るためのものではなく、自分の気持ちと向き合うための場所です。受けていることを周りに伝える必要もありません。
4. 冷たくされたり否定されたりするのが怖い

「こんな小さなことで悩んでいるなんて」と思われたり、ストレスに弱い人だと冷たくされたりするのが怖い、という気持ちもよく聞かれます。
カウンセラーは、悩みの大きさで人を評価することはありません。周りから見れば小さなことでも、本人にとってつらいなら、それは十分に相談してよい悩みです。「こんなことで悩む自分が恥ずかしい」という気持ちごと話してみると、カウンセラーはその気持ちにも寄り添ってくれます。
5. うまく話せるか不安になる
初めて会う人に、心の中のことを話すのは緊張するものです。「うまく説明できなかったらどうしよう」「緊張して話せないかもしれない」「沈黙したら気まずい」「泣くところを見られたら恥ずかしい」と、あれこれ考えてしまう方もいるでしょう。
カウンセリングでは、上手に話す必要はありません。カウンセラーは質問をしながら話を整理してくれますし、沈黙も、気持ちを考えている大切な時間として受け止めてくれます。何を話すか前もって整理しておきたい方は、カウンセリング前の準備と何を話すかの整理も参考にしてください。
「恥ずかしい気持ちはあるけれど、少しだけ話してみたい」と感じたら、それが相談を始めるタイミングかもしれません。
恥ずかしさが和らぐ、カウンセリングについて知っておきたいこと

カウンセリングがどんな場所なのかを知ると、恥ずかしさが少し軽くなることがあります。
カウンセリングは誰でも利用できる
カウンセリングは、悩みのある人や心の不調がある人だけが受けるものではありません。「なんとなくモヤモヤする」「自分の考えを整理したい」といった理由で利用しても大丈夫です。
カウンセリングの対象や相談できることは、Kimochiのコラム心理カウンセリングとは?受け方や効果、向いている悩みでも紹介しています。
話した内容の秘密は守られる
「話した内容が誰かに伝わったらどうしよう」という心配もあるかもしれません。
心理職で唯一の国家資格である公認心理師には、公認心理師法で秘密保持の義務が定められています。正当な理由なく、仕事で知った人の秘密を漏らしてはならず、公認心理師でなくなった後も同じ義務が続きます。
参考:e-Gov法令検索「公認心理師法」(第41条)
ただし、命の危険が迫っているときなど、安全を守るために必要な場合の扱いは、相談先によって決められています。気になる方は、最初に「話した内容はどう扱われますか」と確かめておくと安心です。
話したくないことは話さなくていい
カウンセリングでは、何をどこまで話すかを自分で決められます。話したくないことを無理に聞き出されることはありませんし、「今はまだ話したくない」と伝えてもかまいません。
安心できる関係ができてから、少しずつ話せるようになればそれで十分です。
泣いても、沈黙しても大丈夫
カウンセリングの途中で涙が出てしまう方は少なくありません。気持ちを言葉にするうちに、ずっとこらえていた感情があふれてくるのは自然なことです。カウンセラーにとっても見慣れた場面なので、恥ずかしがる必要はありません。
言葉が出てこなくて黙ってしまったときも、無理に話そうとしなくて大丈夫です。
カウンセリングを受ける意味は「ひとりで抱えない」こと
カウンセリングを受ける意味は、悩みをすぐに解決することだけではありません。心の専門家という、利害関係のない第三者に気持ちを預けることで、ひとりで抱えていた重さを少し下ろせることにあります。
家族や友人には心配をかけたくなくて話せないことも、関係のない相手だからこそ話せる、ということもあります。
相談しようと決めたこと自体が大切な一歩
恥ずかしさや迷いがある中で、「相談してみよう」と決めるのは、簡単なことではありません。カウンセリングを受けようと考えること自体が、自分の気持ちを大切にしようとしている証拠です。
その一歩を踏み出そうとしている自分を、どうか責めないでください。
周りに知られたくないときの考え方
「家族や職場に知られたら恥ずかしい」という気持ちが、相談をためらう大きな理由になっている方もいるでしょう。
伝えるかどうかは自分で決めていい
カウンセリングを受けていることを、周りに伝える義務はありません。伝えたほうが気持ちが楽になるなら伝えればよいですし、知られたくないなら、自分の中にとどめておいてかまいません。
自分で申し込むカウンセリングなら、自分から話さない限り、周りが知る機会はほとんどないでしょう。オンラインのカウンセリングなら、通う姿を誰かに見られる心配もありません。
職場に知られたくない場合
職場の悩みを相談したいけれど、会社には知られたくないという方は、社内の相談室ではなく、外部の相談先を選ぶ方法があります。自分で申し込むオンラインのカウンセリングなどを使えば、職場と切り離して相談できます。
家族に知られたくない場合
家族と同じ家で暮らしていると、話す場所に困ることもあります。オンラインで相談するなら、家族が出かけている時間を選ぶ、車の中や個室を使う、文字でやりとりできるチャットを使う、といった工夫ができます。
「誰にも知られずに話したい」という気持ちを大切にしたい方にとって、オンラインは心強い選択肢です。
Kimochiなら、スマホから顔出し不要で相談でき、チャットでのやりとりも選べます。
恥ずかしさや抵抗感を減らすカウンセリングの始め方

恥ずかしさが残っていても、始め方を工夫すれば、ハードルはぐっと下がります。
オンラインや顔出し不要の方法から始める
対面で人と向き合うことに抵抗がある方は、オンラインのカウンセリングから始めてみましょう。自宅など落ち着ける場所から話せるので、緊張がやわらぎやすくなります。カメラをオフにして話せる相談先や、文字でやりとりできるチャットの相談なら、表情を見られる恥ずかしさも気になりにくくなります。
話したいことを先にメモしておく
「うまく話せなかったら恥ずかしい」という不安があるなら、相談したいことを箇条書きでメモしておきましょう。「いつから」「どんな場面で」「どう感じたか」を一言ずつ書いておくだけで十分です。当日はそのメモを見ながら話してもかまいませんし、チャットの相談なら、書いておいた文章をそのまま送ることもできます。
「恥ずかしい」とそのまま伝える
最初のあいさつで「初めてで緊張しています」「少し恥ずかしいです」と伝えてみてください。気持ちを先に言葉にしておくと、カウンセラーも配慮しながら進めてくれますし、自分の肩の力も抜けやすくなります。
カウンセラーのプロフィールを見て選ぶ
申し込む前に、カウンセラーの資格や得意な相談内容、話し方の雰囲気などをプロフィールで確かめておくと、「どんな人と話すのかわからない」という不安が減ります。同性のカウンセラーのほうが話しやすい方は、性別で選ぶのもよいでしょう。選び方のコツは、Kimochiのコラムカウンセラーの探し方・選び方でも紹介しています。
最初は短い時間・少ない回数で試す
いきなり長い時間話すのが不安なら、月1回30分など、短い時間のカウンセリングから試してみる方法もあります。1回受けてみて合わないと感じたら、相談先やカウンセラーを変えてもかまいません。
予約から初回の面接、その後の進み方までを知っておきたい方は、カウンセリングの流れを予約から終結まで解説した記事を読んでおくと、当日のイメージがつかみやすくなります。
カウンセリングに行くべきか迷ったときの目安
「恥ずかしい思いをしてまで行くほどの悩みなのかな」と迷う方もいるでしょう。次のような状態に当てはまるなら、一度相談してみることを考えてみてください。
- 同じことを何度も考えてしまい、頭から離れない
- 悩みを話せる人が身近にいない
- 気分が晴れない日が続いている
- 仕事や家事に集中しにくくなっている
- 自分の気持ちがよくわからない
相談するタイミングに、早すぎるということはありません。悩みが小さいうちに話しておくことで、気持ちが楽になることもあります。カウンセリングが必要なサインはカウンセリングが必要な人の特徴とタイミングで、判断の基準はKimochiのコラムカウンセリングを受けるべきか迷ったときの判断基準でも紹介しています。
話してみてから考えてもいい
「行くべきかどうか」を、ひとりで決めきる必要はありません。カウンセリングでは、「この悩みを相談していいのか分からない」というところから話し始めてもかまいません。実際に話してみて、続けるかどうかはそのあとで考えれば大丈夫です。
「死にたい」「消えてしまいたい」と思うほどつらいときは #いのちSOS(0120-061-338)、身の危険があるときは110番へ連絡してください。
家族や友人が「カウンセリングは恥ずかしい」と言うときは
自分ではなく、大切な人がつらそうなのに「カウンセリングなんて恥ずかしい」と言って相談をためらっている、という場面もあるでしょう。そんなときは、次のような関わり方を意識してみてください。
- 「恥ずかしい」という気持ちを否定せず、「そう思うのも無理はないよね」と受け止める
- 「病気だから行って」ではなく、「話す場所がひとつ増えると楽になるかも」と伝える
- 相談先の候補を一緒に調べたり、オンラインなど人目を気にしない方法を紹介したりする
- 行くかどうかは本人に決めてもらい、無理に連れて行こうとしない
本人を心配するあまり強くすすめすぎると、かえって抵抗感が強まることがあります。まずは、身近な人がいつでも話を聴く姿勢を見せることが、相談への一歩につながります。
支える側が疲れてしまったときは、支える人自身が相談してもかまいません。悩みを相談できる相手がいないときの考え方は、Kimochiのコラム悩みを相談できる相手がいないときの対処法も参考にしてください。
恥ずかしさを越えて相談すると、どんな変化がある?

恥ずかしさを乗り越えて相談してみると、次のような変化を感じられることがあります。
考えが整理される
頭の中でぐるぐるしていたことを言葉にすると、自分が何に悩んでいるのか、何を大切にしたいのかが見えやすくなります。カウンセラーが話を整理しながら聴いてくれるので、ひとりで考えるより気持ちがまとまりやすくなります。
気持ちが少し軽くなる
否定されずに話を聴いてもらうことで、「わかってもらえた」という安心感が生まれます。ずっと抱えていた気持ちを外に出せるだけでも、心が少し軽くなることがあります。
悩みとの向き合い方が見えてくる
ひとりで悩んでいると、同じ考え方の中で行き詰まりがちです。カウンセラーと一緒に、状況や気持ちを別の角度から眺めることで、これからどうしたいか、何から始めればよいかが見えてくることがあります。
変化の感じ方やペースは人によって違います。1回で劇的に変わるものではなく、少しずつ積み重なっていくものだと考えておくと、気負わずに続けやすくなります。
「最初の一歩だけ、踏み出してみようかな」と思えたら、その気持ちを大切にしてください。
Kimochiのカウンセラーは全員が公認心理師で、相性が合わなければ何度でもカウンセラーを変更できます。
よくある質問
カウンセリングへの恥ずかしさや不安について、よく寄せられる質問に答えていきます。
Q. カウンセリングで泣いてしまったら恥ずかしくないですか?
泣いてしまうことは、カウンセリングではめずらしくありません。気持ちが動いている大切なサインでもあります。カウンセラーは落ち着いて受け止めてくれるので、涙が出ても気にせず、そのままの気持ちを大切にしてください。
Q. 何も話せなかったらどうしよう、と不安です
うまく話せなくても大丈夫です。カウンセラーが質問をしながら、話しやすいところから一緒に整理してくれます。「何を話せばいいかわかりません」と伝えるところから始めてもかまいません。
Q. 男性がカウンセリングを受けるのは恥ずかしいことですか?
恥ずかしいことではありません。「男性は弱音を吐くべきではない」という思い込みから、相談をためらう方もいますが、悩みを抱えるのに性別は関係ありません。前述のJ-Net21の調査でも、利用している割合は男性のほうがやや高い結果でした。
Q. カウンセリングを受けるのは甘えではないですか?
甘えではありません。心が疲れたときに専門家に相談するのは、体調が悪いときに病院に行くのと同じように、自分をいたわるための行動です。
Q. 職場や家族にカウンセリングを受けていることが知られることはありますか?
自分で申し込むカウンセリングなら、自分から伝えない限り、周りが知る機会はほとんどないでしょう。公認心理師には法律で秘密保持の義務があります。心配な方は、外部のオンラインカウンセリングなど、職場や家族と切り離した相談先を選ぶと安心です。
Q. 1回受けても恥ずかしさが消えなかったら、やめたほうがいいですか?
初回は誰でも緊張するものなので、2回目、3回目と回を重ねるうちに慣れていくことがよくあります。それでも話しにくさが続くときは、カウンセラーとの相性が合っていない可能性もあるので、カウンセラーを変えてみるのもひとつの方法です。
Q. 対面とオンライン、恥ずかしさを感じにくいのはどちらですか?
人によって違いますが、人と向き合うこと自体に緊張する方は、自宅から話せるオンラインのほうが気持ちが楽だと感じやすいでしょう。顔を見せたくない場合は、カメラをオフにできる相談先や、文字でやりとりするチャットを選ぶ方法もあります。反対に、直接会ったほうが安心できる方は対面を選んでかまいません。
恥ずかしさや不安を抱えたままでも、相談は始められます。
まとめ
カウンセリングが恥ずかしいと感じるときに知っておきたいことを、ふり返ります。
- カウンセリングを恥ずかしいと感じるのは自然なことで、多くは「よく知らない」ことからくる不安
- よくある理由は、病気だと思われたくない、弱いと思われたくない、周りの期待、否定されるのが怖い、うまく話せるか不安、の5つ
- カウンセリングは誰でも利用でき、公認心理師には法律で秘密保持の義務がある
- 話したくないことは話さなくてよく、泣いても沈黙しても大丈夫
- 周りに伝えるかどうかは自分で決めてよく、オンラインなら知られずに始めやすい
- 迷ったら、「相談していいのか分からない」というところから話してみてよい
恥ずかしさを完全になくしてから相談する必要はありません。「恥ずかしいけれど、話してみたい」という気持ちのままで大丈夫です。
カウンセリングでは、その恥ずかしさも含めて、あなたの気持ちを大切に受け止めてもらえます。
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※初月30%OFFは、初めてご利用の方が対象です。ととのいプラン(月1回30分)の最低登録期間は4ヶ月です。
※Kimochiはオンラインカウンセリングサービスであり、医療行為・診断・診療は行いません。通院中の方は、主治医の許可を得たうえでご利用ください。



