自分の性格がわからずに、得意なことがわからなかったり、人間関係で悩んだりした経験があるのではないでしょうか。
できる限り自分の性格を理解して、得意なことを見つけて、仕事に活かしたいですよね。
今回は自分の性格がわからない人でも、自己理解するためのアプローチ7選を紹介します。
自分の性格がわかるテストも紹介しているため、自己理解の参考にしてみてください。
自分の性格がわからない原因・理由とは?
自分の性格がわからない原因と理由は、以下のとおりです。自分にあてはまる理由や原因がないか、確かめてみましょう。
- 自分と向き合う機会がなく自己認識が難しい
- 周りの目が気になる
- 自己評価が低い
- 考えていることをうまく伝えられない
- 人間関係でストレスを感じてしまう
- 自分と他人を比べてしまうことが多い
自分と向き合う機会がなく自己認識が難しい
これまで生活してきて自分と向き合う機会がないと、自己認識が難しい場合があります。
就職活動の面接場面で、長所や短所を聞かれたり、友人から良くないところを指摘されて自分と向き合い始めた人もいます。
自分の好きなものや苦手なことはなにか、何をしているときが楽しいのかなど、思い浮かびそうなことを振り返ってみましょう。
周りの目が気になる
周りの目を気にしすぎてしまうと、自分の本心や性格がわからなくなります。
例えば意見を聞かれたときに「他の人と同じで」と答え、周りに合わせている状況が多くなっているのではないでしょうか。
特に、周りの人たちと衝突したくないという気持ちが強ければ強いほど、他人の目を気にしやすい傾向にあります。
職場や学校で周りの目を気にしすぎずに、自分と他人の境界線をはっきりと引いて、自分の考えを否定しないことが重要です。。
自己評価が低い
自信がなく長所が浮かばないことが、自分がわからなくなる原因のひとつです。
家庭環境や学校生活で、否定的な言葉を言われ続けてしまうと、長所に目がいかなくなり自信を失います。
「自分はだめな人間なんだ」と思い込んでしまうと、本当にやりたいことや、できることに目がいかなくなるため、自分の性格がわからなくなってしまいます。
日頃から、できていることや人から言われる長所に目を向けて、自分で自己評価を上げていきましょう。
考えていることをうまく伝えられない
考えていることをうまく伝えられないと、本心がわからなくなってしまいます。
深く考えすぎてしまうと、あらゆることに対して恐怖心の方が勝ってしまい、行動に移せなくなるためです。
また「人にうまく伝えよう」という気持ちが強すぎると、言葉に詰まりやすくなります。
うまくやろうと意識しすぎず、言えるところから少しずつ伝えるようにしましょう。
人間関係でストレスを感じてしまう
人間関係がうまくいっていなくて、ストレスを感じていると自分の性格を見失います。
自分の意見を思うように言えず、相手の話を聞いてばかりになると、自分の言いたいことがわからなくなるためです。
人間関係で合わないと思ったら離れ、自分の本心でどのような人たちと一緒にいたいかを考えてみることが大切です。
自分と他人を比べてしまうことが多い
自分と他人を比べてしまうと劣等感を抱きやすくなるため、性格がわからなくなります。
特にSNSを長時間見ている人は、注意が必要です。
さまざまな人の考えが情報として入り、ライフスタイルや収入など他人との比較要素も目に入りやすいためです。
コンプレックスが強い人ほど他人と比べる傾向にあるので、自分の良いところに目を向けることが重要です。
自分の性格がわからない病気?パーソナリティ障害について
パーソナリティ障害は「自分の性格がわからない病気」ではありません。
しかしパーソナリティ障害は、自分の性格がよくわからず自分の気持ちに振り回される傾向があります。
パーソナリティ障害とは、個人の持続的な行動パターンが社会的な期待から大きく逸脱し、個人の生活や他人との関係に重大な影響を与える精神的な病状を指します。
パーソナリティ障害は非常に多様で、いくつかのタイプが存在します。これら各々の障害は、特定の行動パターンと感情状態に関連しています。障害の種類があるため、以下で説明します。
パーソナリティ障害の診断は、通常、精神科医や心理学者による詳細な評価と観察に基づいて行われます。そして治療は、通常、心理療法(個人療法やグループ療法など)を中心に行われ、必要に応じて薬物療法が併用されます。
パーソナリティ障害について
考え方や感情のバランスが偏り、以下のような状態になったときにパーソナリティ障害として定義されます。
- 仕事や対人関係で支障が出ている
- 自分自身が悩んでいる
- 周りの人が対応に困っている
突然発症する病気ではなく、性格や経験により少しずつ積み上げられることが特徴です。
パーソナリティ障害の種類
パーソナリティ障害の種類は、全9種類です。
複数のパーソナリティ障害や、他の病気が混ざっていることもあります。
種類 | 特徴 |
妄想性パーソナリティ障害 | 独特の考えや生活様式を持つ |
統合失調質パーソナリティ障害 | 疑い深く、被害妄想が強い |
統合失調型パーソナリティ障害 | 他人への関心が薄い |
反社会性パーソナリティ障害 | 反社会的な行為に、罪悪感が沸かない |
境界性パーソナリティ障害 | 感情や対人関係が不安定 |
自己愛性パーソナリティ障害 | 自己評価が過大 |
演技性パーソナリティ障害 | 派手な外見や芝居がかった発言で注目を集める |
回避性パーソナリティ障害 | 不安が強く、内にこもってしまう |
強迫性パーソナリティ障害 | 几帳面さが極端で、生活に影響が出る |
幼少期や20代前半ごろから発症し、生活に影響を及ぼします。
共通する症状は、感情のコントロールが苦手で、安定した人間関係を築けないことです。
不安や症状に悩んでいる方は、パーソナリティ障害に対応している病院に相談してみてください。
自分の性格がわからないとどうなる?
性格は、どのように考え、感じ、行動するかを意思決定するものです。
それは私たちの行動を予測し、他の人とどのように関わるかを理解する基盤となるため、自己理解と成長にとって不可欠です。しかし、自己の性格が理解できないとはどういうことでしょう?
どのような影響をもたらし、どうすれば克服できるのでしょうか。
以下の文章では、自分の性格がわからないとどうなるかを紹介していきます。
- 自分について悩み込んでしまう
- 仕事の向き不向きがわからない
- 自分の性格を見失いやすくなる
- 同じ失敗を繰り返しやすくなる
- 人間関係で不安を感じることが多くなる
自分の性格がわからなくなると、内面だけではなく仕事面にも影響を及ぼします。
自分について悩み込んでしまう
自分の性格がわからなくなると「自分とは何なのか」と悩み込んでしまいます。
自分について悩みすぎてしまうと、自己肯定感が下がるだけではなく、自信そのものが無くなってしまいます。
ひとりで考えすぎず、第三者に気持ちを話してみるとよいでしょう。
仕事の向き不向きがわからない
自分の性格がわからないと、自分について悩むだけではなく、仕事の適性が検討できなくなります。
向いていない仕事を選んでしまうと、ミスを繰り返したり、体調を崩したりと悪影響を及ぼします。
自分の適性を把握するために性格診断を利用して、仕事の向き不向きを調べましょう。
自分の性格を見失いやすくなる
自分の性格がわからないと、本当の自分を見失ってしまい、人に合わせたりすると自分がわからなくなります。
他人の目を気にしすぎずに、自分の考えに自信を持つことが重要です。
同じ失敗を繰り返しやすくなる
自分の性格や適性をわかっていないと、仕事や私生活で同じ失敗を繰り返しやすくなります。
例えば忘れっぽい人の場合、予定管理アプリやカレンダーを使って、予定を把握しておかないと見落とす可能性が高くなります。
また見落とし防止のために、リマインダーをセットするなど、自分がどうしたら忘れないかを対策する必要があります。
自分の得意なことと苦手なことを把握して、改善策を決めておくことで、失敗の防止ができます。
人間関係で不安を感じることが多くなる
自分の性格を理解していないと、対人関係の築き方が安定しないため、不安を感じることが多くなります。
また自分の意見をある程度伝えられないと、人の意見に合わせすぎてしまいます。
性格診断を活用して、自分がどのような性格なのかを把握しておきましょう。
本当の自分の性格がわかる診断を3つ紹介!
自分の性格がわかる診断は、以下の3つです。
- MBTI
- ビッグファイブ診断
- YG性格検査
それぞれの診断により特徴が異なるため、しっかりと把握しておきましょう。
MBTI
MBTI(Myers-Briggs TypeIndicator)は、スイスの心理学者であるユングの性格理論をもとに、アメリカの親子によって考えられた性格テストです。
自己理解やビジネスの場で、世界中で広く活用されています。
性格は16パターンあり、相反する要素を持つ4つの軸の組み合わせで、性格を分類します。
近い性格であれば、詳細を確かめてみましょう。
- INTJ:論理的で、物事の本質を捉えることが得意
- INTP:好奇心が強く、独創的
- INFJ:思いやりがあり、他人の感情を感じ取る
- INFP:理想主義で、自分の信念に基づいて行動する
- ISTP:行動力があり、環境の変化への対応がはやい
- ISFP:内側に情熱を秘めており、強調することを好む
- ISTJ:責任感が強く、ルールや規則を守る
- ISFJ:周囲に気配りができ、裏方のサポートが得意
- ENFJ:人から頼られ、リーダーとしてまとめられる
- ENFP:人づきあいが得意で、周りを楽しませる
- ESTJ:統率力があり、管理者に向いている
- ESFJ:チームのまとめ役で、面倒見がよい
- ENTJ:議論を好み、指導することが得意
- ENTP:周りに影響を与え、相手との意見交換を好む
- ESTP:行動力があり、エネルギーにあふれる
- ESFP:輪の中心にいて、今を大切にする
詳しく知りたい方はこちらの記事がオススメです!
ビッグファイブ診断
アメリカの心理学者であるルイス・R・ゴールドバーグ博士が提唱した「ビックファイブ理論」をもとにした診断です。
心理学的に、以下の5つの特性に分類しています。
- 外向性:心の向きが外向きか内向きか
- 協調性:他者に対する接し方
- 誠実性:物事に対する姿勢
- 神経症傾向:精神的な安定性
- 開放性:想像力や好奇心の度合い
上記5つの要素の組み合わせによってさまざまなタイプができるため、判断材料として活用しましょう。
YG性格検査
YG性格検査とは健康保険で請求できる心理テストの一つで、120問の質問に答えて性格の特性を判断する検査です。
教育現場や採用試験でも実施されていて、本人の向いている仕事のやり方や部署を判断するために使われています。
性格特性を診断する検査ですが、理想の性格ではなく、本来の性格に丸をつけるようにしましょう。
自分の性格がわからない人が自己理解するための7つの方法
自分の性格がわからない人が、自己理解するための方法は以下の7つです。
- 長所や短所・やりたいことのリストアップ
- 自己分析をしてみる
- 周囲の人に性格を聴いてみる
- これまでの生い立ちを振り返る
- 物事の優先順位を考えてみる
- 性格テストを受けてみる
- カウンセリングを活用する
自分に合う方法を見つけて、性格を理解するようにしましょう。
1.長所や短所・やりたいことのリストアップ
自分の長所や短所、やりたいことをリストアップしましょう。
紙に書いてみると傾向が見えやすくなるため、おすすめです。
やりたいことは、実際にできるかどうかは関係なく、ありのままに書いてみるとよいでしょう。
2.自己分析をしてみる
性格診断や書籍を活用しながら、自己分析をしてみましょう。
自己分析ができるビジネス書を読んでみることで、性格がわかります。
性格の詳細を知りたい方は、性格テストを受けてみてください。
3.周囲の人に性格を聴いてみる
友人や家族など、周囲の人に性格を聴いてみてください。
ジョハリの窓は「自分から見た自分」と「他者から見た自分」に情報を分けて、自己理解を行います。
4つの窓に分類され、特徴は以下のとおりです。
- 開放の窓:自分も他人も知っている自分
- 秘密の窓:自分だけ知っている
- 盲点の窓:他人は知っているけれど、自分では気づいていない
- 未知の窓:自分と他人も知らない
ジョハリの窓は、自己理解だけではなく、人間関係を円滑にするために活用されています。
自分では気づいていない一面を知るために、性格を聴いてみましょう。
4.これまでの生い立ちを振り返る
幼少期からの生い立ちを振り返ってみることで、自分の性格がどのようなことがわかる場合があります。
どのようなことが好きで、苦手なことなど気づく面があるはずです。
自分で思い出せないようであれば、家族にたずねてみてもよいでしょう。
5.物事の優先順位を考えてみる
物事の優先順位は人によってそれぞれですが、自分はどのようなことを優先にしているかを考えてみましょう。
優先順位に正解はないため、他人かどうかは気にせずに自由に書いてみることがポイントです。
6.性格テストを受けてみる
性格テストは、自分の特性や行動傾向が結果として出ます。
- MBTI
- ビックファイブ診断
- YG性格検査
MBTIは無料で受けられますが、ビックファイブ診断とYG性格検査は、就職活動で受ける場合があります。
自分の性格を気軽に知りたい方は、MBTIを受けてみるとよいでしょう。
7.カウンセリングを活用する
自分の性格を知りたい場合は、カウンセリングを活用してみる方法もあります。
性格診断のようにはっきりとした結果がでるわけではありません。
しかしカウンセラーと話すことで、自分が気付かなかった一面に気づけるでしょう。
「Kimochi」では、臨床心理士や公認心理師資格を持つカウンセラーが在籍していて、自分の性格や感情について一緒に考えられます。
オンラインカウンセリングのため、他人の目を気にせずにリラックスして話せます。
自分の性格について知りたい方は、活用してみてください。
自分の性格がわからない人はオンラインカウンセリングサービス「Kimochi」がおすすめ
自分の性格がわからない人は、オンラインカウンセリング「Kimochi」を活用してみましょう。
臨床心理士や公認心理師資格をもつカウンセラーと話すことで、自分の本音や感情に気づきやすくなります。
Kimochiでは相談を申し込む前に、カウンセラーの話し方や雰囲気が確認できます。
相性の合うカウンセラーと一緒に、自分の気持ちや性格について話してみましょう。
まとめ
今回は自分の性格がわからない人が、自己理解する方法について紹介しました。
自分の性格だからと言って、すべて自分で考える必要はなく、周囲の人や第三者に聞いてみることが重要です。
また性格テストやカウンセリングを活用してみることで、自分の性格がわかりやすくなります。
自分の性格を知る方法として、カウンセリングを検討してみてください。