「カウンセリングの予約をしたけど、何を準備すればいいんだろう」 「当日、何を話せばいいのかわからなくて緊張する」 とお困りではありませんか?
初めてのカウンセリングは、誰でも緊張するものです。うまく話せるか、何から話せばいいのか、考えれば考えるほど不安になってしまう方もいるでしょう。
でも、安心してください。カウンセリングに特別な準備はいりません。そのうえで、少しだけ整理しておくと、当日の気持ちがぐっと楽になるポイントがあります。
この記事では、次のことをまとめました。
- カウンセリングを受ける前に準備すること5つ
- 初回に何を話すか、事前に整理しておきたい5つのこと
- 話すことのまとめ方(メモの作り方の例)
- どこまで話していいのか、話したくないことの扱い
- 精神科・心療内科、オンライン、夫婦など、相談先別の準備と当日の心構え
準備は「できるところだけ」で大丈夫です。気になるところから読んで、安心して当日を迎えてくださいね。
カウンセリングの準備は「完璧」でなくていい
最初にお伝えしたいのは、カウンセリングは、話をまとめてから行く場所ではないということです。
カウンセリングは、相談する人が気持ちや考えを整理し、自分の力で歩き出すのを専門家が支える場です。頭の中がごちゃごちゃしていて、うまく言葉にできないからこそ、カウンセラーと一緒に整理していく意味があります。カウンセラーは、話がまとまっていない人の話を聴くことに慣れています。
J-Net21(中小企業基盤整備機構)が2019年に20〜60代の1,000人に行ったアンケートでは、心理カウンセリングを定期的に(ほぼ毎日〜2〜3カ月に1回)利用している人は全体の3%でした。カウンセリングを受けたことがない人のほうがずっと多いので、初めてで勝手がわからないのは当たり前のことです。
参考:J-Net21「心理カウンセリング」市場調査データ
一方で、悩みを抱えている人は少なくありません。厚生労働省の「令和7年 労働安全衛生調査(実態調査)」(2026年8月公表)では、仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスを感じている労働者は67.5%にのぼりました。悩みがあるのに相談したことがない、という人はたくさんいます。あなたが今、相談の準備をしていること自体が、大きな一歩です。
参考:厚生労働省「令和7年 労働安全衛生調査(実態調査)」
ここから紹介する準備は、すべてをやらなくてもかまいません。「これならできそう」と思えるものだけ試してみてください。
準備しなくていいこと
反対に、次のようなことは準備しなくて大丈夫です。
- 悩みの答えや結論:答えを一緒に探すのがカウンセリング。自分で結論を出してから行く必要はない
- 上手な説明:順番がばらばらでも、言いよどんでもかまわない
- 特別な服装:ふだんどおりの、楽な服装で大丈夫。オンラインならカメラをオフにできることもある
- 「相談してよい理由」:悩みが小さいか大きいかは関係ない。話したいと思った気持ちだけで十分
カウンセリングを受ける前に準備すること5つ
まずは、カウンセリングを受ける前に準備することを、5つにまとめます。
①予約の内容を確かめておく
日時、場所(オンラインならつなぎ方)、時間の長さ、料金、支払い方法、キャンセルの決まりを、もう一度確認しておきましょう。当日になって慌てずにすみます。
②話したいことを書き出しておく
いちばん役に立つ準備が、話したいことを紙やスマホのメモに書き出しておくことです。緊張して頭が真っ白になっても、メモを見れば話し始めることができます。何を書けばいいかは、次の章でくわしく紹介します。
③聞いておきたいことをリストにする
カウンセリングの進め方について気になることがあれば、質問のリストを作っておきましょう。たとえば次のようなことです。
- どのくらいの頻度で、何回くらい通うことが多いか
- 話した内容の秘密はどう守られるのか
- カウンセラーと合わないと感じたら、どうすればよいか
- 医療機関の受診が必要かどうか、相談できるか
④当日の体調と時間に余裕を持たせる
人に自分のことを話すのは、思っている以上にエネルギーを使います。前の日はできるだけ休み、当日は予定を詰めこみすぎないようにしましょう。終わったあとに、ひと息つける時間をとっておくと安心です。
⑤「うまく話せなくていい」と決めておく
最後の準備は、気持ちの準備です。「上手に話さなければ」と思うほど、言葉は出にくくなります。「今日は、話せることだけ話せばいい」と自分に言ってあげてください。
カウンセリングの予約がまだの方は、カウンセリングを受けたいときはどうすればいい?で相談先の探し方を紹介しています。
初回に何を話す?準備しておきたい5つのこと
「初回に何を話せばいいの?」という疑問に答えるため、事前に整理しておくと役立つことを5つ紹介します。全部そろっていなくても大丈夫です。わかるところだけ書き出してみましょう。
①いま困っていること
まずは、いちばん困っていること、つらいことです。「上司に強く言われると、何日も引きずってしまう」「夜になると不安で眠れない」など、ひとことで大丈夫です。悩みがいくつもあるときは、今いちばん話したいものに丸をつけておきましょう。
②それがいつから続いているか
「半年くらい前から」「部署が変わってから」など、悩みが始まった時期や、きっかけになった出来事があれば書いておきます。はっきりしなければ「いつからかわからない」でもかまいません。
③生活にどんな影響が出ているか
睡眠、食欲、仕事や学校、家事、人との付き合いなど、生活の中で変わったことを書き出してみましょう。カウンセラーが、今の状態を理解する手がかりになります。
④これまでに試したこと
誰かに相談した、休みをとった、本を読んだ、など、これまで自分なりに試したことと、その結果です。「何もできていない」と感じていても、がまんしてきたこと自体が大切な情報です。
⑤カウンセリングでどうなりたいか
「とにかく話を聞いてほしい」「気持ちを整理したい」「同じことで悩まなくなりたい」など、カウンセリングに期待することです。わからなければ「どうしたいのかもわからない」と書いておけば、それも一緒に考えていけます。
初回の進み方は、カウンセリングの流れで紹介しています。相談される悩みの例や、うまく話せないときの対処は、カウンセリングでは何を話す?もあわせて読んでみてください。
話すことを整理しようとして、かえって悩みが大きく感じられた方もいるかもしれません。
その気持ちも、そのままカウンセラーに伝えて大丈夫です。
Kimochiでは、話がまとまっていなくても、公認心理師が一緒に整理していきます。
話すことのまとめ方(メモの作り方)
書き出すときは、きれいな文章にする必要はありません。箇条書きで十分です。まとめ方の例を紹介します。
・いつから:今の部署に異動した春ごろから
・生活への影響:日曜の夜になると眠れない。食欲も落ちている
・試したこと:同期に話した(少し楽になったが、すぐ戻る)
・どうなりたいか:注意されても引きずりすぎないようになりたい
・聞きたいこと:どのくらいの頻度で通うとよいか
家族や夫婦、恋愛の悩みでも、同じ形で書けます。人との関係の悩みなら、「相手の言葉で、自分がどう感じたか」も書いておくと、気持ちを伝えやすくなります。
・いつから:ここ数か月
・生活への影響:休みの日も何もする気になれず、一日中横になっている
・試したこと:早く寝るようにしたが、あまり変わらない
・どうなりたいか:自分でもよくわからない。気持ちを整理したい
このように、悩みがはっきりしていなくても、感じていることをそのまま書けば立派な準備になります。「わからない」と書くことも、あなたの今の状態を伝える大事な情報です。
メモは、当日そのまま読み上げてもかまいませんし、オンラインならチャット欄に貼ったり、対面ならカウンセラーに見せたりしてもよいでしょう。「メモを作ってきました」と伝えるだけで、話のきっかけになります。
書いている途中でつらくなったら、無理に続けなくて大丈夫です。書けたところまでで十分です。
どこまで話していい?話したくないことの扱い
「どこまで話していいのか」「話したくないことまで聞かれたらどうしよう」と心配になる方もいるでしょう。
話す範囲は、自分で決めていい
カウンセリングでは、何を話すか、どこまで話すかを自分で決めることができます。話したくないことは、「今はまだ話したくありません」と伝えれば大丈夫です。信頼関係ができてから、少しずつ話せるようになることもあります。
秘密は守られる
公認心理師には、仕事の中で知った秘密を、正当な理由なく漏らしてはならない義務が法律で定められています(公認心理師法 第41条)。ただし、命に関わる危険があるときなどは、例外として周りと連携することがあります。気になる場合は、初回に「どんなときに秘密が外に伝わることがあるのか」を聞いておくと安心です。
参考:e-Gov法令検索「公認心理師法」
こんなことを話してもいい?
「こんな小さなことで相談していいのかな」「カウンセラーにどう思われるだろう」と心配する必要はありません。人間関係、仕事、恋愛、家族、学校のこと、自分の性格のこと、なんとなく続くモヤモヤなど、どんな話題でも話してかまいません。カウンセラーは、あなたの話をよい・悪いで判断するのではなく、そのまま受け止めることを大切にしています。
相談先別の準備
相談先によって、準備しておくとよいものが少しずつ違います。
精神科・心療内科で受ける場合
医療機関で受ける場合は、次のものを確認しておきましょう。
- マイナ保険証や資格確認書など、保険の資格を確認できるもの
- ほかの医療機関でもらっている薬があれば、お薬手帳
- ほかの医療機関からの紹介状があれば、その書類
- 問診票に書く内容(悩みの始まりや、今の症状のメモがあると書きやすい)
うつ病や適応障害などで通院中の方が、別の場所でカウンセリングを受けたいときは、まず主治医に相談しましょう。公認心理師は、相談する人に主治医がいる場合、その指示を受けることが法律で定められています(公認心理師法 第42条第2項)。精神科のカウンセリングについては、精神科カウンセリングとは?も参考になります。
オンラインで受ける場合
- 場所:一人になれて、話を聞かれない静かな場所を確保する
- 通信と機器:スマホやパソコンの充電、通信環境、使うアプリの動作を前もって確かめる
- イヤホン:相手の声が聞き取りやすくなり、声が周りに漏れにくくなる
- カメラ:顔を見せたくなければ、カメラをオフにできるサービスもある
- メモと飲み物:手元に置いておくと、落ち着いて話せる
オンラインならではの注意点は、オンラインカウンセリングの注意点にまとめています。声だけで話したい方は、電話カウンセリングとはもあわせてどうぞ。
夫婦やカップルで受ける場合
2人で受ける場合は、それぞれが「何に困っているか」「どうなりたいか」を、別々にメモしておくのがおすすめです。事前に2人で答えをすり合わせる必要はありません。違いがあること自体が、カウンセリングで話し合う大切な材料になります。くわしくは夫婦カウンセリングの記事も参考にしてください。
職場の相談窓口を使う場合
会社の相談窓口や、会社が契約している外部のカウンセリングサービスを使う場合は、次のことを事前に確かめておきましょう。
- 相談した内容が、会社(上司や人事)に伝わることがあるのか
- 勤務時間中に利用できるか、何回まで利用できるか
- 家族も利用できるか
仕事の悩みを整理するときは、「いつ・どんな場面で・誰との間で」困っているかを書き出しておくと、状況が伝わりやすくなります。職場の人間関係の悩みは、職場の人間関係で疲れたときも参考にしてください。
学校のスクールカウンセラーに相談する場合
学校で相談するときは、相談室の開いている日や予約の方法を、担任や保健室の先生に確認しておきましょう。友達や家族に知られたくない場合は、そのことも先に伝えておくと安心です。
準備ができてきたら、あとは話してみるだけです。
Kimochiなら、自宅からビデオ(カメラオフも可)やチャットで相談でき、移動の準備もいりません。
顔出し不要・匿名で、スマホから相談できます。
Kimochiで相談する前に知っておきたいこと
オンラインカウンセリング「Kimochi」で相談する場合の準備も紹介しておきます。
- 相談のスタイルを選ぶ:ビデオ・チャット・ペア(夫婦や親子など2人で受ける)から選べる。ビデオはカメラオフでも利用できる
- プランを選ぶ:月1回30分の「ととのいプラン」のほか、相談の回数や時間が多いプランや、文字でやり取りするチャットもある。自分が続けやすいものを選べる
- カウンセラーのプロフィールを見る:カウンセラーは全員が公認心理師。得意な相談内容を見て選べ、相性が合わなければ何度でも変更できる
- スマホを準備する:スマホひとつで受けられる。顔出し不要・匿名で利用できる
ご利用は18歳以上の方が対象です(18〜19歳の方は保護者の同意が必要です)。
話すことがないとき・緊張するときの心構え
準備をしていても、当日になると緊張したり、言葉が出てこなかったりすることがあります。そんなときの心構えを紹介します。
緊張していることを、そのまま伝える
「初めてで緊張しています」と最初に伝えてしまうと、気持ちが少し楽になります。カウンセラーも、あなたのペースに合わせて進めてくれます。
沈黙は悪いことではない
言葉を探して黙ってしまう時間があっても、焦る必要はありません。考えている時間も、カウンセリングの大切な一部です。「少し考えてもいいですか」とひとこと伝えれば大丈夫です。
話すことがないと感じたら
「何を話せばいいかわからない」「特に話すことがない」と感じたら、その気持ちをそのまま言葉にしてみましょう。「最近こんなことがあった」という小さな出来事から話を広げていくこともできます。話すことがないときの対処法は、カウンセリングでは何を話す?でもくわしく紹介しています。
泣いてしまってもいい
話しているうちに涙が出てくることもあります。それは恥ずかしいことではありません。気持ちが動いているしるしです。気になるなら、ハンカチやティッシュを用意しておきましょう。
カウンセリングを受けることに恥ずかしさを感じる方は、カウンセリングが恥ずかしい理由やカウンセリングを受けるのは恥ずかしい?も読んでみてください。
カウンセリングが終わったあとにしておきたいこと
準備と同じくらい大切なのが、終わったあとの過ごし方です。
- ゆっくり休む:たくさん話したあとは、心も体も疲れやすい。無理に予定を入れない
- 感じたことをメモする:「話してみてどうだったか」「次に話したいこと」を書いておくと、次回の準備になる
- 相性をふり返る:話しやすかったか、安心できたかを考えてみる。違和感があれば、次回に伝えるか、カウンセラーの変更も考える
カウンセリングのあとに落ち込んだり、どっと疲れたりすることもあります。くわしくはカウンセリング後に落ち込む理由やカウンセリング後に落ち込む?疲れる理由を参考にしてください。
また、カウンセリングは医療機関ではないため、病気の診断や薬の処方はできません。カウンセリングは、話をしながら気持ちを整理し、悩みとの向き合い方を一緒に探していく場です。通院中の方は、主治医の許可を得たうえで利用しましょう。
よくある質問
カウンセリング前の準備について、よく寄せられる疑問をまとめました。
Q. カウンセリングを受ける前に、準備することは何ですか?
予約の内容(日時、時間、料金、キャンセルの決まり)の確認、話したいことのメモ、聞いておきたいことのリストの3つがあると安心です。前の日はよく休み、当日は時間に余裕を持たせましょう。
Q. 初回は何を話せばいいですか?
いま困っていること、それがいつから続いているか、生活への影響、試したこと、どうなりたいか、の5つを目安にしてください。全部話せなくても、カウンセラーが質問しながら一緒に整理してくれます。
Q. 話したいことのまとめ方がわかりません。
箇条書きで「困っていること」「いつから」「生活への影響」「試したこと」「どうなりたいか」を1行ずつ書くだけで十分です。きれいな文章にする必要はありません。
Q. どこまで話していいのでしょうか?
話す範囲は自分で決めてかまいません。話したくないことは「今は話したくない」と伝えれば大丈夫です。公認心理師には法律で守秘義務があり、話した内容は原則として外に漏れません。
Q. 話すことがないときは、受けないほうがいいですか?
そんなことはありません。「話すことがない気がする」と伝えるところから始めてもかまいません。なんとなく続くモヤモヤや、最近の小さな出来事から話が広がることもあります。
Q. うつ病や適応障害で通院中ですが、カウンセリングを受けてもいいですか?
受けることはできますが、まず主治医に相談し、許可を得てから始めましょう。通院先の医療機関でカウンセリングを受けられることもあります。
Q. 心理士にどんな悩みを相談してもいいのですか?
はい。仕事、人間関係、恋愛、家族、学校、メンタルの不調、自分の性格など、どんな悩みでも相談できます。「こんなことで」と思うような内容でも大丈夫です。
準備が十分でなくても、話したい気持ちがあれば、それで十分です。
Kimochiでは、相性が合わなければ何度でもカウンセラーを変更でき、どのカウンセラーを選んでも料金は同じです。
まとめ
当記事では、カウンセリングを受ける前の準備と、何を話すかの整理のしかた、当日の心構えについて解説しました。
- カウンセリングは、話をまとめてから行く場所ではない。準備はできるところだけでよい
- 事前に、予約内容の確認、話したいことのメモ、質問のリストを用意すると安心
- 初回は「困っていること・いつから・生活への影響・試したこと・どうなりたいか」を目安に話す
- どこまで話すかは自分で決めてよい。公認心理師には守秘義務がある
- 医療機関、オンライン、夫婦など、相談先に合わせた準備をしておく
心の奥にある小さな悩みや不安も、大きくなる前に話すことで、気持ちを整理するきっかけになります。誰かに話を聞いてもらうだけで、少し心が軽くなることもあります。
「こんなことで相談していいのかな」とためらわず、あなたのペースで一歩を踏み出してみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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