仕事辞めたい、疲れたと感じたら?原因と年代別の理由、辞める前の判断基準

仕事辞めたい、疲れたと感じたら?原因と年代別の理由、辞める前の判断基準

「もう仕事を辞めたい。とにかく疲れた」

朝、目が覚めた瞬間にそう思ってしまう日が続いていませんか?

私たちはつい、自分の心の限界を忘れて頑張りすぎてしまうことがあります。心はとても繊細で、限界まで疲れ切ってしまうと、元の調子を取り戻すまでに長い時間がかかることもあります。「疲れた」という心の声に正直になることは、わがままではなく、自分を守るための大切な行動です。

この記事では、「仕事辞めたい、疲れた」と感じている方に向けて、次のことをまとめました。

  • 仕事を辞めたいと感じる7つの理由と、年代・立場別の悩み
  • 心と体の疲れのサイン
  • 辞めるか続けるかを決めるための判断基準
  • 体の疲れ・心の疲れそれぞれの対処法と、「休む」という選択肢
  • 辞めると決めたときの流れと、悩みを話せる相談先

厚生労働省などの公的な情報をもとに解説しています。今のあなたにとって無理のない選択を見つけるヒントにしてみてください。

もくじ

「仕事辞めたい、疲れた」は甘えではない

「みんな頑張っているのに、辞めたいなんて甘えかな」と、自分を責めてしまう方は少なくありません。けれども、仕事で強いストレスを抱えているのは決して珍しいことではありません。

働く人の約7割が強いストレスを感じている

厚生労働省の「令和7年 労働安全衛生調査(実態調査)」によると、仕事や職業生活に関して強い不安、悩み、ストレスを感じる事柄がある労働者は67.5%でした。働く人のおよそ3人に2人が、何らかの強いストレスを抱えながら働いていることになります。

ストレスの内容(主なもの3つ以内)で多かったのは、次のとおりです。

  • 仕事の量:39.5%
  • 仕事の失敗、責任の発生等:39.5%
  • 対人関係(セクハラ・パワハラを含む):32.9%

年代別に見ると、強いストレスを感じる人の割合は20代で72.0%、30代で69.0%、40代で71.5%、50代で66.0%でした。どの年代でも、半数をはるかに超える人が同じように悩んでいます。
参考:厚生労働省「令和7年 労働安全衛生調査(実態調査)」

「疲れた」は心と体からのサイン

「辞めたい」「疲れた」という気持ちは、今の働き方が自分の許容量を超えていることを知らせるサインです。甘えかどうかを考えるよりも、まずは「それだけ消耗しているんだ」と受け止めてあげることが大切です。

疲れを無視して走り続けると、眠れない、食欲がない、朝起き上がれないといった形で、体のほうが先に限界を訴えることもあります。気持ちに気づけた今が、立ち止まって考えるよいタイミングだと考えてみてください。

仕事を辞めたいと思う7つの理由

仕事を辞めたいと思う7つの理由

仕事を辞めたいと思う背景には、人それぞれの原因があります。ここでは代表的な7つの理由を見ていきましょう。自分に当てはまるものがいくつあるか、確かめながら読んでみてください。

①仕事内容が自分に合っていない

仕事を選ぶときは、誰でも「やってみたい」「できそう」と思える仕事を選ぶものです。ところが実際に働き始めると、性格や得意なことによって向き不向きがはっきりしてきます。

「向いてないかも」と感じながら続けることは、思っている以上に心のエネルギーを使います。毎日小さな無理を重ねるうちに、疲れがたまっていくのです。

②残業などで自分の時間が無くなる

働いていると、1日の大半を仕事に使うことになります。残業が少なければ帰宅後に自分の時間を持てますが、忙しい時期には、帰って食事をするだけで精一杯という日も出てきます。

自分の時間がない状態が続くと、疲れを回復させる余白がなくなり、「何のために働いているんだろう」という気持ちが強くなりがちです。

③上司がきちんと話を聞いてくれない

分からないことがあったとき、理不尽な出来事があったとき、今の状況を分かってほしいときなど、上司に話を聞いてもらいたい場面はたくさんあります。

そんなときに話を途中でさえぎられたり、決めつけで否定されたりすると、「勇気を出して話したのに」とがっかりしてしまいます。相談しても変わらないという経験が重なると、職場への信頼そのものが揺らいでいきます。

④思ったような報酬が受け取れない

給料は、働くうえでのモチベーションの一つです。成果を出したと感じたとき、いつもより多く残業したとき、長く勤めて昇給を期待していたときに、それが給料に反映されないと、やる気は下がってしまいます。

「頑張っても報われない」という感覚は、疲れを何倍にも重く感じさせる原因になります。

⑤ストレスの発散場所がない

仕事ばかりの毎日でも、家族やペットとの時間、好きな人とのやり取り、ちょっとしたご褒美のスイーツ、寝る前の動画など、気持ちを切り替えられる時間があれば、なんとか踏ん張れるものです。

しかし、楽しみがなかったり、楽しむ余裕さえなくなっていたりすると、毎日がとても辛く感じられます。

⑥お金が貯まらない

収入があっても、生活費や急な出費に追われて貯金ができない状態が続くと、将来への不安がふくらみます。収支のバランスが崩れたまま改善の見通しが立たないと、経済的な不安が心を圧迫し、働く意欲まで奪われていきます。

周りと比べて「自分だけうまくいっていない」と感じることも、気持ちを重くする要因です。

⑦職場の人間関係がうまくいかない

上司や同僚とうまくコミュニケーションが取れない、職場で孤立している、対立やいじめがあるなど、人間関係の悩みは「辞めたい」と感じる大きな原因の一つです。先ほどの調査でも、対人関係はストレスの内容の上位に入っていました。新しい職場や部署にうまく溶け込めずに辛いときは、「職場に馴染めない原因と辞める前の判断」も読んでみてください。

評価が思うように得られない経験が重なると、自己肯定感が下がり、さらに人間関係がぎくしゃくするという悪循環に陥ることもあります。

人間関係や仕事の悩みは、誰に話せばいいか迷いやすいものです。
「職場の人には言いにくい」「家族に心配をかけたくない」と感じているなら、利害関係のない専門家に話してみるのも一つの方法です。

年代・立場別に見る仕事を辞めたい理由

年代別の仕事を辞めたいと思う理由

同じ「仕事辞めたい、疲れた」でも、年代や置かれている立場によって、背景にある悩みは少しずつ違います。

20代:理想と現実のギャップに疲れる

社会に出たばかりの頃は、分からないことだらけの中で、将来への期待と不安を抱えながら必死に頑張るものです。けれども、思い描いていた働き方と現実との差が大きいほど、落胆も大きくなります。

20代はキャリアについて迷いやすい時期でもあります。「もっと自分に合う仕事があるのでは」と考え、転職に踏み出す気持ちが生まれやすい年代です。一方で、経験が浅いうちは何が合わないのかを見極めにくいこともあるので、理由を言葉にしてから動くことが大切です。

30代:責任の重さと将来への焦り

30代は、職場で任される仕事の量や責任が増え、家庭を持つ人も増える時期です。家族や仕事への責任から、多少の不満は我慢して働き続ける人が多いでしょう。

その一方で、「キャリアを変えるなら今のうちに」と考える人も多い年代です。我慢と焦りの間で揺れることが、疲れを大きくしていきます。

40代:心も体も限界を感じやすい

長く頑張ってきた分、「このままでは心も生活ももたない」と感じやすいのが40代です。中間管理職として上と下の板挟みになったり、子育てや親の介護が重なったりして、自分のことは後回しになりがちです。40代・50代で気分の落ち込みやイライラが続くときは、「更年期のメンタル不調の原因と症状、相談先」も参考にしてください。

体力の変化を実感する年代でもあるため、これからの生活を見すえて、自分に何ができるのか、どう働きたいのかを考え直すタイミングになります。

50代:責任のない仕事に移りたいと感じる

長年にわたり、会社や家族のために我慢を重ねてきたからこそ、ふと気持ちが途切れてしまうことがあります。体力的な負担が増えることに加え、「これ以上責任のある立場は荷が重い」と感じる方も少なくありません。

50代で「責任のない仕事に変わりたい」と考えるのは、逃げではなく働き方を調整したいというサインです。役職を降りる、勤務時間を減らす、負担の軽い職種に移るなど、辞める以外の形も含めて考えてみましょう。

ワーママ・子育て中の女性:両立に疲れ果てる

仕事と家事・育児を両立している女性、いわゆるワーママは、職場でも家でも休む時間がない状態になりがちです。40代で子育てと仕事を続けている方など、「どちらも中途半端な気がする」と自分を責めてしまう人もいます。

子育て中の働き方には、法律で支える仕組みがあります。3歳未満の子どもを育てる人の短時間勤務制度に加えて、2025年10月からは、3歳から小学校に入るまでの子どもを育てる人のために、事業主が「柔軟な働き方を実現するための措置」(始業時刻の変更、テレワーク、短時間勤務など)を2つ以上用意することが義務になりました。辞める前に、こうした制度を使えないか勤務先に確認してみる価値があります。
参考:厚生労働省「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内」

看護師や公務員など辞めにくい仕事の場合

看護師や介護職のように人の命や生活を支える仕事、公務員のように「安定しているのにもったいない」と言われやすい仕事では、辞めたい気持ちを周りに打ち明けにくいものです。夜勤や不規則な勤務で、体の疲れが抜けにくいこともあります。看護師の悩みや、辞めたいと思ったときに考えたいことは、看護師の悩みと相談できる場所でくわしく紹介しています。

辞めにくい仕事ほど、一人で抱え込みやすくなります。部署や勤務形態を変える、同じ資格を生かして別の職場で働くなど、選択肢を広げて考えてみましょう。

限界かも?心と体の疲れのサインをチェック

疲れがたまっているとき、自分ではなかなか気づけないものです。次のようなサインがいくつも当てはまるときは、心と体が休息を求めているのかもしれません。疲れが取れない原因や回復のしかたは、仕事の疲れが取れない原因と回復方法でくわしく紹介しています。

体に出やすいサイン

  • 寝つけない、夜中や早朝に目が覚める、寝ても疲れが取れない
  • 食欲がない、または食べすぎてしまう
  • 頭痛や肩こり、胃の不調が続いている
  • 休日も体が重く、ほとんど横になって過ごしている

心に出やすいサイン

  • 毎朝「行きたくない」と思い、出勤前に涙が出る
  • 好きだったことを楽しめなくなった
  • ささいなことでイライラしたり、落ち込んだりする
  • 精神的に追い詰められて、何も考えられない

行動に出やすいサイン

  • ミスや忘れ物が増えた
  • 人と話すのがおっくうで、口数が減った
  • お酒の量が増えた、甘いものがやめられない
  • 身だしなみや家事に手が回らなくなった

こうしたサインがいくつも当てはまり、なかなか抜けないときは、心と体が休息を求めているのかもしれません。

自分のストレスの状態を確かめたいときは、厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」にある「5分でできる職場のストレスセルフチェック」も参考になります。
参考:厚生労働省「こころの耳」5分でできる職場のストレスセルフチェック

心の疲れのサインについては、精神的ストレスが限界を超えるサインとは?でも詳しく紹介しています。

辞める?続ける?後悔しないための判断基準

疲れているときほど、「今すぐ辞めるか、我慢し続けるか」の二択で考えてしまいがちです。けれども、その間にはたくさんの選択肢があります。次の4つの視点で、今の状況を整理してみましょう。

辞めたいのは「会社」か「仕事」か

まずは、何から離れたいのかを考えてみます。人間関係や社風、働く時間など、今の会社の環境が原因なら、同じ仕事を別の職場で続けるという道があります。仕事内容そのものが合わないなら、職種を変えることを考えたほうがよいかもしれません。

紙やスマホのメモに、疲れる場面や嫌だと感じることを書き出すと、原因が見えやすくなります。

職場の中で変えられることはあるか

仕事の量が多すぎる、担当している業務が合わないといった悩みは、上司に相談することで、仕事の割り振りや進め方を見直してもらえる場合があります。部署の異動を希望する、勤務時間を調整するなど、会社に残ったまま環境を変える方法もあります。

一度相談しても状況が変わらない、相談できる雰囲気がまったくないという場合は、外に目を向けるタイミングかもしれません。メンタルの不調で仕事が続かないと感じるときは、メンタルが弱くて仕事が続かない原因と、辞める前にできることも参考にしてください。

すぐに離れたほうがいいケース

次のような場合は、我慢を続けるよりも、まず自分の身を守ることを優先してください。

  • パワハラやセクハラなどのハラスメントを受けている
  • 長時間労働が当たり前になり、休日も休めない
  • 眠れない、食べられないなど、心身の不調がはっきり出ている
  • 「消えてしまいたい」と考えることがある

こうした状況では、休む、社内の人事や産業医に相談する、誰かに話を聞いてもらうなど、早めに行動することが大切です。

次がない、決まっていないときの考え方

「辞めたいけど次がない」という不安から、動けなくなっている方もいるでしょう。体力と気力に余裕があるなら、働きながら転職先を探すほうが、収入が途切れない分、気持ちの面でも安定しやすいといえます。

一方で、心身が限界に近いときは、次を決めることよりも休むことを優先したほうがよい場合もあります。退職後のお金の見通しを立てたうえで、まずは回復に専念するという選び方もあるのです。

「辞めるべきか分からない」と迷っているときこそ、気持ちを言葉にする時間が役に立ちます。
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【体の疲れ】仕事を辞めたいほど疲れた時の対処法3選

【仕事を辞めたい】体が疲れた時の対処法3選

まずは、体の疲れをやわらげる方法です。体が回復すると、物事の考え方にも少し余裕が生まれます。

①しっかりと休み、睡眠を取る

体が疲れていると感じたら、何よりも休息を優先しましょう。休日に予定を詰め込まず、「何もしない日」をつくるのもおすすめです。

睡眠は心と体の回復に欠かせません。寝る前のスマホを控える、毎朝同じ時間に起きるなど、眠りやすいリズムを整えることから始めてみてください。

②お風呂でリラックスする

熱すぎないお湯(37℃〜39℃くらい)にゆっくり浸かると、体の緊張がほぐれやすくなります。好きな香りの入浴剤を使ったり、お気に入りの飲み物を用意したりして、自宅でくつろげる時間をつくりましょう。

42℃以上の熱いお湯は体を目覚めさせてしまうことがあるため、寝る1時間ほど前に、ぬるめのお湯に浸かるのがおすすめです。

③ストレッチで身体をリフレッシュ

入浴後など体が温まっているときに、腕や背中をゆっくり伸ばしてみましょう。普段使っていない筋肉を伸ばすと、血のめぐりがよくなり、気分もすっきりします。

ただし、運動の習慣がない方が急に無理な動きをすると、筋肉を痛めることがあります。気持ちいいと感じる範囲で行ってください。

セルフケアについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

ストレス対策にはセルフケアが重要!効果的なセルフケアとは?

【心の疲れ】仕事を辞めたいほど疲れた時の対処法3選

【仕事を辞めたい】心や精神が疲れた時の対処法3選

次は、心や精神の疲れへの対処法です。体を休めても気持ちが晴れないときは、こちらを試してみてください。

①自分に合った休息方法を見つける

心の疲れを癒すには、自分に合った休み方を見つけることが大切です。趣味に没頭する、自然の中を散歩する、瞑想やヨガで呼吸を整えるなど、方法は人それぞれです。

「休まなきゃ」と焦るより、「これをしていると少し楽になる」というものを探す気持ちで取り組んでみましょう。

②カウンセリングや専門家の助けを借りる

心の疲れは、自分ひとりではなかなか整理できないこともあります。そんなときは、カウンセリングなど専門家の力を借りることも考えてみてください。

カウンセリングでは、専門家があなたの話をじっくり聞き、気持ちの整理や今後の考え方を一緒に探していきます。辞めるか続けるかを決めてもらう場ではなく、あなた自身が納得できる答えにたどり着くためのサポートを受ける場です。

③仕事環境を変える

職場の環境がストレスの原因なら、環境を変えることも必要です。部署の異動を願い出る、働き方の調整を相談するなど、今の会社でできることから考えてみましょう。

職場の人間関係が原因の場合は、関わり方を少し変えるだけで負担が軽くなることもあります。長時間労働や賃金の不払いなど、労働条件そのものに問題があるときは、人事などに相談するとともに、無理を続けずに職場を離れることも考えましょう。

職場のストレスについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみましょう。

職場・仕事でストレスが溜まっている人必見!原因別に対策方法を紹介

辞める前に知っておきたい「休む」という選択肢

「辞めるか、続けるか」で迷っているときは、いったん休んで心と体を回復させてから考えるという方法もあります。疲れ切った状態での判断は、どうしても極端になりやすいからです。

有給休暇でまとまった休みを取る

仕事を休みたいと感じたら、まずは年次有給休暇を使って、数日まとまった休みを取ってみましょう。仕事から物理的に離れるだけで、自分の気持ちを冷静に見つめ直せることがあります。

休職と傷病手当金

心身の不調で働けない状態が続く場合は、会社の休職制度を利用できることがあります。休職制度があるかどうかや条件は会社ごとに違うので、就業規則や人事の担当者に確認してください。

会社の健康保険に加入している人が、業務外の病気やけがで仕事を休み、給与が支払われない場合は、健康保険から「傷病手当金」を受け取れることがあります。全国健康保険協会(協会けんぽ)の案内では、連続して3日休んだ後の4日目から、支給開始日から通算して1年6か月まで、1日あたりおおむね標準報酬日額の3分の2が支給されるとされています。仕事に就けない状態かどうかは、医師の意見などをもとに判断されます。
参考:全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」

診断書が必要になるのはどんなとき?

休職の手続きや傷病手当金の申請では、医師の意見や診断書が必要になることがあります。診断書は、医師が診察をしたうえで、必要と判断した場合に書くものです。

「診断書がほしい」と思うほど追い詰められているなら、心療内科や精神科への相談も考えてください。

仕事を辞めたい時に取ってはいけないNGな行動

仕事を辞めたい時に取ってはいけないNGな行動

辞めたいと思うほど疲れているときは、投げやりな気持ちになることもあります。後悔しないために、次の3つは避けておきましょう。

①辞めたいことを色々な人に言いふらす

誰かに話を聞いてほしいのは自然なことですが、「辞めたい」と打ち明ける相手は、信頼できる人に絞りましょう。

まだ気持ちが固まっていないうちに職場で広めてしまうと、結局残ることにしたとき、周りの見る目が変わってしまうことがあります。

②無理を続ける

辞めたいと感じるのは、心も体も限界に近づいているからです。そんなときは、今までより少しだけ頑張るのをやめてみましょう。

心や体の不調は、大きくなってからでは回復に時間がかかることがあります。できる範囲を超えて無理をしないことは、自分を守るためにとても大切です。

③何も行動しない

辞めたい気持ちを抱えたまま何もしないでいると、結論が出せずにもやもやした日々が続きます。

求人情報を眺めて、自分にできそうな仕事があるか調べてみる、信頼できる人に話してみるなど、小さな行動でかまいません。選択肢を知っておくだけでも、「いざとなれば道はある」と思えて、気持ちが少し軽くなります。

仕事を辞めると決めたときの3つの流れ・行動

仕事を辞めると決めたときの3つの流れ・行動

辞めることを決めたら、次の3つの流れで準備を進めると、退職後の不安を減らせます。

①次の転職先を決め、お金の見通しを立てる

なぜ辞めたいのかを自分の中で整理したうえで、切羽詰まっていなければ、次の働き先の目星をつけておくと安心です。

退職後すぐに働かない場合は、雇用保険の「基本手当」(いわゆる失業手当)を受け取れることがあります。原則として、離職日以前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上あることが必要です。自己都合で退職した場合は、離職日が2025年4月1日以降なら、待期期間の後に原則1か月の給付制限があり、その間は基本手当を受け取れません。手続きは住所を管轄するハローワークで行います。
参考:ハローワークインターネットサービス「よくあるご質問」

②上司に退職を伝える

転職先や今後の見通しが立ったら、直属の上司に退職の意思を伝えます。引き止められることもありますが、自分の人生を守れるのは自分だけです。はっきりと伝えることが大切です。

民法では、期間の定めのない雇用の場合、退職を申し入れてから2週間がたつと雇用契約が終了すると定められています。ただし、会社の就業規則で「1か月前までに申し出る」などと決められていることも多いので、引き継ぎの期間も考えて、余裕をもって伝えると円満に進めやすくなります。
参考:e-Gov 法令検索「民法」第627条

③しっかり引き継ぎをする

退職が決まったら、残る人たちが困らないように、仕事の内容や進み具合をまとめて引き継ぎをしましょう。「立つ鳥跡を濁さず」という言葉もあるように、最後まで誠実に向き合う姿勢は、あなた自身の気持ちよい区切りにもつながります。

とはいえ、心身が限界のときに完璧を目指す必要はありません。無理のない範囲で、できることをしておけば十分です。

仕事を辞めたいけど言えない時の対処法

仕事を辞めたいけど言えない時にはどうすればいいの?対処法について

退職を伝えるのは、とても勇気のいることです。上司に引き止められて話が進まなかったという経験をした方もいるでしょう。言い出せないときは、次の方法を試してみてください。

①自分の気持ちを整理する

まずは、辞めたい理由をはっきりさせましょう。理由が自分の中で言葉になっていると、上司に引き止められても気持ちが揺らぎにくくなります。

伝えるときは、職場への不満を並べるよりも、「これからはこう働きたい」という前向きな理由を中心にすると、話がこじれにくくなります。

②信頼できる人に相談する

直接言いにくいときは、家族や友人など、信頼できる人に相談してみましょう。誰かに話すことで、自分の気持ちがはっきりしてきます。

周りに相談できる人がいないという方は、こちらの記事も読んでみてください。

職場や家族に相談できる人がいない。相談相手に困らない方法を紹介!

③退職代行サービスを利用する

どうしても自分で伝えられないときは、退職代行サービスを使う方法もあります。代わりに会社へ退職の意思を伝えてもらえるため、上司と直接やり取りする負担を減らせます。

ただし、費用がかかるうえ、サービスによって対応できる範囲が違います。退職日の調整や未払いの賃金などで会社との交渉が必要になりそうなときは、弁護士への相談も含めて検討し、内容に納得したうえで利用しましょう。

「仕事辞めたい、疲れた」を相談できる場所

一人で抱え込むと、どうしても考えが堂々めぐりになりがちです。悩みの内容に合わせて、相談先を使い分けてみましょう。

社内の窓口(上司・人事・産業医)

仕事の量や配置、働き方の調整は、社内でしか解決できないこともあります。上司に話しにくい場合は、人事の担当者や、会社に産業医や保健師がいれば相談してみましょう。

厚生労働省の同じ調査では、ストレスを相談できる人がいる労働者は94.8%で、相談相手は「家族・友人」が74.8%、「上司」が63.8%と多くなっていました。身近な人に話すことも、立派な対処法の一つです。

オンラインカウンセリング

「辞めるか決められない」「誰かに話を聞いてほしい」というときは、カウンセリングも選択肢になります。オンラインなら、仕事帰りや休日に自宅から相談できるので、疲れているときでも利用しやすいのが特長です。

仕事の悩みの相談先については、仕事の悩みを誰に相談する?種類別の相談先と相談できない理由や、ストレスの相談はどこにするべき?適切な相談先と解決のヒントでも紹介しています。
命の危険を感じるほどつらいときは #いのちSOS(0120-061-338)、身の危険があるときは110番へ連絡してください。

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仕事の不安で眠れない夜が続いている方は、仕事の不安とストレスで眠れない方へもあわせて読んでみてください。

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よくある質問

仕事を辞めたいほど疲れている方から、よく届く疑問をまとめました。

Q. 疲れたから仕事を辞めたいのは甘えですか?

甘えではありません。厚生労働省の「令和7年 労働安全衛生調査(実態調査)」では、働く人の67.5%が仕事に関する強いストレスを感じていました。「疲れた」という感覚は、今の働き方が負担になっているサインです。自分を責めるより、何が負担になっているのかを整理することから始めてみてください。

Q. 次の仕事が決まっていないけれど、辞めても大丈夫?

気力と体力に余裕があるなら、働きながら次を探すほうが収入の面で安心です。ただ、心身が限界に近いときは、休むことを優先したほうがよい場合もあります。退職後に雇用保険の基本手当を受け取れるかどうか、生活費が何か月分あるかなどを確かめたうえで判断しましょう。

Q. 仕事が毎日辛いのは、うつのサインですか?

辛さの原因はさまざまで、記事だけで判断することはできません。ただ、気分の落ち込みや眠れない状態が続いているなら、ひとりで抱えこまないでください。早めに誰かに相談することで、休み方や働き方を考えやすくなります。

Q. 診断書がないと仕事を休めませんか?

有給休暇を使う場合は、通常、診断書は必要ありません。休職制度を利用するときや、傷病手当金を申請するときには、医師の意見や診断書が求められることがあります。休職の条件は会社ごとに違うので、就業規則や人事の担当者に確認してください。

Q. 40代のワーママで、仕事と育児の両立に疲れました。

仕事と家事・育児を一人で抱え込むと、疲れがたまるのは当然です。子どもの年齢によっては、短時間勤務やテレワークなど、法律にもとづく両立支援の制度を使える場合があります。辞める前に勤務先の制度を確認し、家族と家事の分担を見直すことも考えてみましょう。

Q. 50代で責任のない仕事に移るのは逃げでしょうか?

逃げではありません。体力や家庭の状況に合わせて働き方を変えるのは、長く働き続けるための前向きな調整です。役職を降りる、勤務日数を減らす、負担の軽い職種に移るなど、今の会社でできることと転職の両方を検討してみてください。

ここまで読んで、「自分の場合はどうしたらいいんだろう」と感じた方もいるかもしれません。
答えはすぐに出なくても大丈夫です。誰かに話しているうちに、自分の本音が見えてくることがあります。

まとめ

仕事を辞めたいと考えるのは、今のあなたが心も体もとても疲れているからです。最後に、この記事のポイントをまとめます。

  • 「仕事辞めたい、疲れた」は甘えではない。働く人の67.5%が強いストレスを感じている
  • 辞めたい理由は、仕事内容・時間・上司・報酬・発散場所・お金・人間関係などさまざま
  • 年代や立場によって悩みは違う。ワーママや50代は、働き方の調整という選択肢もある
  • 辞める前に「会社か仕事か」「職場で変えられることはあるか」を整理し、休むという方法も考える
  • 辞めると決めたら、お金の見通し、退職の伝え方、引き継ぎの順に準備する
  • 一人で抱えず、社内の窓口やカウンセリングを頼る

仕事は世の中にたくさんあり、働き方もさまざまです。頑張ることと無理をすることは、まったく別のことです。心も体もあなた自身のもの。誰かのためではなく、まずは自分のために、今の自分に合った道を選んでいってくださいね。

一人で考え続けるのに疲れてしまったら、話すことから始めてみませんか。
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