「なんでこんなに打たれ弱いんだろう。」「あの人みたいに強くなりたい。」そう感じている人も居るのではないでしょうか?
メンタルが弱い原因や状況は様々で、誰にでも起こり得ます。
メンタルが弱いというのは悪いことではありません。
強いメンタルに憧れるかもしれませんが、弱さは武器になります。
強いだけじゃない、柔軟性のある最強のメンタルを手に入れましょう。
この記事では、メンタルの弱い人の特徴や仕事が続かない理由、どうすればいいのかについて紹介します。
メンタルが弱いとは?特徴や仕事が続かない理由との関係
メンタルが弱い人の特徴とは?「甘え」との違い
「メンタルが弱い」という言葉を耳にすると、「ただの甘えでは?」と感じる人もいます。しかし、メンタルが弱いことは性格的な特徴や心の傾向であり、甘えとはまったく別のものです。
繊細さや感受性の高さは弱さではなく、むしろ強みになる場面もあります。「気持ちの切り替えが苦手」「人の言葉に敏感」などの特徴はあっても、それをどう活かすかが大切です。
メンタルが弱いと仕事が続かないと言われるのはなぜ?
一般的に「メンタルが弱いと仕事が続かない」と言われるのは、次のような理由からです。
- 職場の人間関係やストレスに影響を受けやすい
- 失敗や注意を過度に引きずってしまう
- 疲れや不安が積み重なりやすく、離職につながることがある
ただし、これはすべての人に当てはまるわけではありません。メンタルが弱いと感じる人でも、環境が合えば長く続けられる仕事もあります。
つまり大切なのは「自分に合った働き方」を見つけることであり、「弱い=続けられない」とは限らないのです。
あなたはメンタルが弱い?簡単セルフ診断チェック
「自分はメンタルが弱いのかも…」と思っても、実際には単なる一時的な疲れやストレスであることも少なくありません。
以下のセルフチェック項目にいくつ当てはまるかを確認してみましょう。
メンタルが弱いかどうかを診断する10のチェックリスト
- 仕事や人間関係で小さなことでもすぐに不安になる
- 人から注意されると長時間落ち込んでしまう
- ミスを極端に恐れ、完璧を目指して疲れやすい
- 他人と自分を比べて「自分は劣っている」と思いやすい
- 断ることが苦手で無理をしてしまう
- ストレスがたまると体調に出やすい(頭痛・腹痛・眠れないなど)
- 仕事が続かず、転職や離職を繰り返してしまう
- 人に頼るのが苦手で一人で抱え込んでしまう
- 「自分はダメだ」と否定的に考えることが多い
- 疲れを感じても休むことに罪悪感を抱く
チェック結果の目安
- 0~3個
今は大きな問題はなさそう。ただしストレスがたまると誰でも一時的にメンタルが弱まることがあります。 - 4~6個
やや注意が必要。ストレスマネジメントやセルフケアを意識すると良いでしょう。 - 7個以上
メンタルの弱さが日常生活や仕事に影響を及ぼしている可能性があります。必要に応じて専門家に相談することをおすすめします。
メンタル弱い人は仕事が続かないと言われる理由7選
メンタルとは、英語の「mental」から来ていて、日本では「精神」「こころ」を意味しています。
“メンタルが弱い人”は、何かの状況に面した時にパニックになりやすく、動揺して落ち込んでしまいがちなので、そんな自分が嫌になって更にふさぎ込んでしまいます。
反対に同じ状況でも、動揺しないで冷静に反応できる”メンタルが強い人”もいます。
考えてみれば、メンタルは確かに「こころ」ですが、「こころ」という臓器はありません。
全部、「脳」つまり「考え」から来ています。
なので、普段メンタルが強い人も色々な要素によってこころが弱くなってしまうことがあります。
逆に、「考え」を鍛えればメンタルを強くすることもできます。
脳にはたくさんの神経シナプスが通っています。
いつも同じ思考パターンをしていると、そのシナプスのパイプがどんどん太くなって、何も考えなくても自然といつもと同じ考えをするようになるんだそうです。
それでメンタルが弱い人は、メンタルが弱くなる思考パターンのパイプがものすごく太いのかもしれません。
では、どんな思考パターンがあるんでしょうか?
- 自己肯定感が低い
- ストレスを溜め込みやすい
- 転職・離職が増えやすい
- 完璧主義でプライドが高い
- 他人と比較して落ち込みやすい
- 他人を優先しすぎる優しさ
- 繊細で一人時間を必要とする
自己肯定感が低い
自分自身のことを、とても小さい価値のない存在だと本当に思っているので、自尊心が低いという特徴があります。
自尊心が低いと、誰かに何かをしてもきっと迷惑になってしまうと感じて何も出来なくなってしまいます。
失敗を恐れて常に受け身な姿勢でいることが多いです。
ストレスを溜め込みやすい
ストレスには荷物のように小さいものから大きなものまで、色々な種類があります。
全てのストレスを無くすことはできませんが、多くの人はストレスに上手に対処する方法を学んできました。
でも、こころが弱くなって正常な判断ができなくなると、些細なストレスですら大切な荷物のように感じて、全部持とうとする場合があります。
荷物はどんどん重くなるばかりで、ストレスに押しつぶされそうになってしまいます。
転職・離職が増えやすい
総務省の調査によると、「より良い条件の仕事を探す」ために仕事を辞めたり転職する人が多いようです。
更に、大企業などの社員がたくさんいる会社での転職者が増えているようです。
仕事は多くの人にとって大きなストレスとなります。
メンタルが強いとされている人でも、新しい仕事に慣れるまでは大きなプレッシャーを感じるものです。
メンタルが弱い人は特に、仕事でのミスや上司に注意されることをとても恐れています。
その重圧に耐えきれず、仕事が長続きしないという特徴があります。
また、多くの人と接する機会が増えるとそれだけストレスも増大し、仕事を辞めてしまう人も少なくありません。
参考:総務省統計局の労働力調整
完璧主義でプライドが高い
ベストを尽くすことはいいことですが、完璧になろうとするとガッカリします。
メンタルが弱い人は、注意されるとカチンときたり異常に落ち込んだりしますが、その裏には自分に対する期待が高すぎるという傾向があるようです。
また、完璧主義な人は自分だけでなく周りに対しても完璧さを求めます。
もちろん完璧にできる人間はいないので、結果として周りの人を見下してしまいます。自分を見下す人と一緒にいたいとは誰も思いません。
結果としてどんどん孤立してしまって、寂しくなりメンタルが弱くなってしまうという負のループに陥ります。
他人と比較して落ち込みやすい
自尊心を保つために、誰もが一度は自分と他の人を比べたことがあるでしょう。
他の人と比べることは、自分も頑張ろう!とやる気を起こさせる良い面もありますが、大抵はねたみや不安を助長するだけです。
他の人より上に立って”勝者”になろうとする社会の風潮そのものが、メンタルの弱い人に更に劣等感を抱かせてしまうという現実もあります。
他人を優先しすぎる優しさ
繊細な人は、本当はそうしたくないけど相手が喜んでくれるならと、頼まれたらなんでも引き受けてしまうという特徴があります。
また、相手の気持ちを深読みして、親切なことをしようとおせっかいを焼いてしまうこともあります。
他の人が喜んでくれるなら、自分のことはいつも後回しにする、とても優しい性格の持ち主です。
周りの人からは、「頼りになる」「優しい人」と認められる貴重な存在です。
繊細で一人時間を必要とする
感受性が強く、他の人の言動を必要以上に気にしてしまう人は、いつでも戦闘体制を取っているようなものです。
誰かが側にいると気が休まらず、すぐに疲れてしまうので、ひとりで過ごす時間が絶対に必要です。
繊細の方の中にはHSPに該当する方もいるかもしれません。この記事ではHSPあるあるについて紹介しています。
メンタルが弱くて仕事が続かない人に向いている仕事4選
では、メンタルの弱さからなかなか仕事が続かない…と悩む人にとって、どんな仕事が向いているのでしょうか。
メンタルが弱い人の場合、何かしらのノルマが課せられプレッシャーを感じる仕事や、人とのコミュニケーションが第一になるような仕事に就くとメンタルが消耗してしまう可能性があります。
メンタルが弱い人に向く仕事を4つ紹介します。
自分のペースで進められる仕事
ノルマや納期に追われる仕事はストレスにさらされることが多いため、メンタルが弱い人には向きません。
そのため、自分の体調やペースで仕事を進められることがベストと言えます。
事務職やルーティンワーク、在宅の仕事、短期の仕事であれば、ある程度の成果によって評価されるため、自分のペースで進めやすい仕事と言えます。
残業や急な出勤がない職場
残業や休日出勤など突発的に業務が増えると、メンタルが弱い人にとっては自分のペースが乱され不安を覚えることも多いです。
定時退社が義務付けられている派遣業務や、個人病院や企業の受付、コールセンター業務等が選択肢にあります。
もちろん、仕事を探す際は年間休日数や残業時間の事前確認をかならず行いましょう。
集中して黙々とできる作業
チームで業務を遂行する仕事の場合、他の人の状況や機嫌を常に気にしないといけないことも多く、メンタルや自分のペースが乱されることがあります。
メンタルが弱い人は、1人で黙々とこなせる仕事の方が成果が出やすい傾向もあるため、人とのコミュニケーションが少ない仕事を選ぶと良いでしょう。
倉庫作業や工場勤務、配達など運送業1軒のおうちに集中できる家事代行もおすすめです。
専門スキルや知識を活かせる仕事
資格等を必要とするような専門職や技術職は、1人で集中して出来る仕事が多いです。
メンタルが弱い人には完璧主義の方も多いため、”きっちり仕上げたい”仕事はうってつけといえるでしょう。
また、専門知識さえあれば転職できる可能性が高いため、生活とメンタルの安定にも繋がります。
メンタルが弱い5つの原因とは?
メンタルは、「脳」つまり「考え」からきているとお伝えしました。
今日の科学でも、脳が正常に機能せず精神に良くない影響を与えるはっきりとした原因はつかめていません。
ですが、社会的、遺伝的、ストレス、環境などの様々な要因が複雑に絡み合って、こころが傷つき弱くなってしまうということは分かっています。
どんな原因があるのか見てみましょう。
生まれつきのパターン
精神的に落ち込みやすい親に育てられた子供は、同じく精神的に落ち込みやすいとされています。
例えば、「発達障害」は先天性の脳の障害ですが、本人の性格の問題、親の育て方のせいでメンタルが弱いと誤解されてしまうことがあります。
最近になって発達障害が周知されてきたものの、今さらわざわざ病院に行こうとする人は少ないかもしれません。
それで、本人も周りも違和感を感じながら「メンタルが弱い」とか「個性的なだけ」と簡単に片付けてしまっている場合があるようです。
参考:
NHK 大人の発達障害ってなんだろう?
厚生労働省 みんなのメンタルヘルス「発達障害」
受け止めてもらったことがない
子供が失敗した時、いつも親がかばってばかりいると、子供は失敗を認めてそこから立ち直る方法を学べません。
行動には結果が伴い、その結果の責任を取らないといけません。
責任を取る術を持っていないと、大人になっても自分の失敗を受け止めることができません。
常に周囲と比べられてきた
「どうして〜ちゃんみたいにできないの?」とか「私があなたの年齢の頃は、こんなこと当たり前に出来た」と常に言われていると、自分は普通じゃないんだと感じて傷つきます。
誰かと比べることでしか自尊心が保てないので、常に自分がどう思われてるか、どんなポジションなのかが気になって不安でいっぱいになってしまいます。
疲労を蓄積している
心身が疲れる原因は色々ありますが、脳が疲れる主な理由は情報量が多すぎるからだそうです。
ただでさえ情報過多の時代、健康な人でも疲れることが増えてきました。メンタルが弱っている人の多くは、実際には起こっていない先のことまで心配してしまいます。
心配事にはキリがないので、どんどん疲れが溜まってしまうわけです。
仕事の疲労が取れない…と感じる方は、こちらの記事がオススメです。
ネガティブな考え方をしがち
メンタルが弱っている人は、ふとした瞬間に無意識に物事を悲観的に捉えてしまうようです。
例えば、誰かが列に割り込んだら、実際そうでなくても「わざとに違いない」と考えてイラッとしてしまいます。
本人は悪意なく消極的な方を選択してしまうので、自分に対してだけでなく他の人に対してもネガティブな思考パターンになってしまいます。
メンタルが弱いと感じたときの克服方法
豆腐メンタル、ネガティブ、暗い、神経過敏、まるでメンタルが弱いことイコール悪のように感じてしまいます。
確かに繊細すぎるメンタルは、当人にとっても周りにとってもあまり好ましくない特質です。
でも、誰でも風邪を引くように、メンタルが弱くなることは誰にでも起こり得ます。
メンタルが弱い人に、もっと強くなれ!と言ったところで何も解決しません。
きっと本人が一番、どうしたらもっとポジティブになれるんだろうと悩んでいることでしょう。
海を航海するとき、一番重要なのは、自分がどこにいるのか知ることです。
そこでまずは自分の今の精神状態をチェックし、どうすれば目的地(健全で柔軟なメンタル)に到着できるのか考えるのはいい方法です。
- 何が原因になっているかを特定する
- 自分で自分を認め、受け入れてあげる
- セルフケアをする
- 限界サインを知っておく
- 他の人とつながる
- 専門家の助けを求める
何が原因になっているかを特定する
メンタル面で問題を抱えているときは、自分の性格や家庭環境が悪いんだと思いがちです。
たとえそうだったとしても、だからといってその答えは解決策にはなりません。
そこで、メンタルに影響を与えている問題そのものにフォーカスしましょう。
騒音、匂い、忙しさなど比較的解決しやすい問題もあれば、家族や友人の死、病気、災害など自分ではどうしようもない大きな問題が原因になっている場合もあります。
まずは原因となっている問題の大小を区別し、小さいものはなるべく早く取り除きましょう。
問題そのものを無くすことは出来なくても、自分の反応をコントロールするなら問題に振り回されずに済みます。
専門家の助けを求める
心配事に圧倒されると、まるで複雑な迷路に迷い込んでしまったような気分になるかもしれません。
そんなときは、高い場所に立っている人から教えてもらうと出口まで案内してくれます。
例えば、メンタルやこころの専門家にアドバイスを求めましょう。
自分とは違う視点で教えてくれるので、ネガティブな迷路から抜け出せるかもしれません。
参考:厚生労働省こころの耳「ポジシェア、疲れやストレスと前向きにつきあうコツ」
オンラインでカウンセリングを受けられる、Kimochiがおすすめです。
Kimochiは、自分に合ったカウンセラーを選び、オンラインでカウンセリングが受けられるサービスです。
料金もリーズナブルで、手軽に受けられる価格設定なのが魅力です。
臨床心理士や精神科医など心の専門家であり、経験豊富なカウンセラーが登録しているので、まずは無料相談から始めてみましょう。このサービスを活用してカウンセリングを受けてみてもよいでしょう。
自分で自分を認め、受け入れてあげる
自分を認めたくないのは、自分に対しての期待が高すぎるからかもしれません。
目指すべき目標が高すぎると、自信が持てません。
高い山頂を目指す人は、いきなり山頂に向かってダッシュするのではなく、小さな目標を決めて休憩を挟みながら少しずつ登っていきます。
自分に対して現実的な見方をし、実行可能な目標を決めていくなら、達成できる度に大きな自信に繋がります。
セルフケアをする
医学も認めるように、健康的な食事、適度な運動、十分な睡眠は健全なメンタルを育むのに欠かせません。
逆に”気晴らし”のタバコや過度の飲酒、薬物、ギャンブルなどは、一時的にストレスから解放されたように感じますが、長期的にみるとストレスを増大させ、結局お金や健康を損なってしまいます。
参考:地域精神保健福祉機構「食事は精神疾患に影響するのでしょうか?」
限界サインを知っておく
船で航海中、気持ちいい風が吹いている時は船の帆を目一杯広げますが、嵐がやってくると、船の帆は閉じないといけません。船が転倒してしまうからです。
同じように、嵐のように感じる状況にいる時は、普段のペースをいくらか落として、いつもよりゆっくり活動するのは大切です。
心身の限界を超えて潰れてしまわないためです。
船の大きさが色々あるように、限界も人によって様々です。
この点でも他の人と比べないようにすると、ガッカリしないで済みます。
他の人とつながる
メンタルが弱っていると、ひとりでなんとかしたくなるものです。
誰も自分の気持ちを分かってくれないと感じるからかもしれません。
でも他の人と話してみると、意外と自分と同じ悩みを抱えている人が多いこともあります。
大切なのは、よく知らない人ではなく、あなたを助けたいと思ってくれる信頼できる人に相談することです。
【まとめ】メンタルが弱いことは悪いことではない
この記事では、ただ強いだけじゃない、弱さを乗り越えた先にある柔軟性のあるメンタルを手にする方法をお伝えしました。
メンタルが弱いことは、決して悪いことではありません。
むしろ、自分より他者の気持ちを思いやることのできる優しい精神です。
それでも、こころが傷つきやすく人知れず苦労することも多いでしょう。
ご紹介した、メンタルを強くする方法で取り組んでみたいものがあったなら、ぜひひとつずつチャレンジしてみることをおすすめします。
途中で失敗して、諦めそうになる時もあるかもしれません。
でも、もし失敗しても諦めずに続けていけば努力は報われます。
消極的な思考パターンから、現実的、積極的な思考パターンをするように継続的に頑張れば、いつか何も考えなくても最強メンタルな思考パターンができるようになるでしょう。
Kimochiは、自分に合ったカウンセラーを選び、オンラインでカウンセリングが受けられるサービスです。
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