孤独を感じる状態というのは、孤独に伴う寂しさや苦痛を言います。
3人に1人が孤独を感じると言われており、孤独を感じている人は少なくありません。
孤独を感じる原因として、友達が少なく、他人と比較してしまうことなどが挙げられます。
今回は孤独を感じるのはなぜなのか、特徴や原因を分析し、対処法を紹介します。
そもそも孤独とは?
そもそも孤独とはどういうことをいうのでしょう。
辞書によれば、孤独とは頼る人や仲間がいなくてひとりぼっちである状態のことをいいます。
仲間がいない、いわゆる1人ぼっちの状態は一般的にさびしいものです。
そういった、孤独から来る寂しさがつらい状態をいいます。
ちなみに英語では「feel lonely・feel alone」と言うようです。
孤独を感じる人の割合
読売新聞によると、孤独を感じたことがある人は、およそ3人に1人と言われており、かなり割合として高いといえるでしょう。
あなたが孤独を感じていても、特別珍しいことではありません。孤独を感じる人は多いのです。
参考:「孤独感ある」3人に1人、20~30代で高い傾向…政府初の全国実態調査
孤独を感じる人の5つの特徴!孤独感を感じる瞬間について
あなたは自分で、孤独を感じやすいと思いますか?
自分が感じているのは孤独感なのだろうか、あるいは自分は孤独感を感じやすいのか気になる人もいるでしょう。
ここでは、孤独を感じる人の特徴について見ていきます。
①友達が少ない・パートナーがいない
友達が少ない人は孤独を感じやすいです。
一緒に遊ぶ友達がいない・家に引きこもってしまう・街に出てもカップルや親子連れを目にしやすく、余計落ち込んでしまうなど普段一緒にいる友達やパートナーがいないことで孤独感を感じることがあります。
いわゆる「リア充」といわれる人たちは、外でバーベキューをしたり、海やキャンプに出掛けているイメージがある人もいるでしょう。
そういった人たちと真逆で、友達が少ない、友達がいない人は一人でいる時間が多く、孤独を感じやすいです。
②趣味がない
趣味があり没頭できれば、孤独であっても、寂しくなければ孤独は感じにくく問題はありません。
寂しいと思うのは、何か打ち込むものがない時に起きることがあります。
一人でも時間をつぶせるような趣味がなく、どうでもいい内容のネットやSNSをみたり、動画を見たりしている人は、孤独を感じやすいです。休みの日もすることがなく、ずっと退屈で、心から楽しいと感じる時間がありません。
③ご飯を一緒に食べる人がいない
人は誰かとご飯を一緒に食べることで喜びを感じるものだそうです。
家や近所に家族がおらず、コンビニで買ったお弁当や冷めたご飯やスナックを一人で食べていると、孤独を感じやすいです。
面倒だからと友達をご飯に誘わず、自炊もせずにジャンクフードやお惣菜ばかり食べていると、余計に孤独を感じやすくなってしまいます。
④仕事が忙し過ぎる・仕事が無さ過ぎる
打ち込める仕事があるならいいですが、仕事があまりに忙し過ぎて息つく暇もない。あるいは仕事がほとんどなくて退屈とか、そもそも仕事をしていないと、孤独を感じやすいです。
仕事は社会との接点です。社会のなかで適度な量の労働ができないと、生きている意味が分からなくなったり、虚しくなりやすいです。働くことにおいてストレスを感じることは多いと思いますが、少なすぎても、孤独を感じやすいのです。
職場や仕事におけるストレスについて詳しく知りたい方はこちら!
⑤過去につらい体験がある
過去につらい体験をしたことがある人は、孤独を感じやすいです。
子ども時代につらい思いをした、学校でいじめられた、大きなけがや病気をした、お金がなくてみじめな思いをしたといった体験です。
そういう体験をすると、身の危険を感じやすく、つい他人を信用できなくて自分の世界に閉じこもりがちになります。
これ以上傷つきたくない、つらい思いをしたくないと思うからです。
孤独を感じる5つの原因とは?
孤独を感じやすい原因について考えたことはありますか?
孤独の原因を具体的に考えることで、いま感じている寂しさや辛さの正体がわかるかもしれません。
原因がわかることで、対処法を思いつくきっかけにもなるでしょう。孤独を感じる原因について見ていきます。
1.他人と比較してしまう
孤独を感じる人は、つい他人と比較してしまいがちです。
あの人はあんななのに自分はこうだ、と他人の業績や外見を美化して、まるでそういう人たちはすべてがうまくいっていて、悩みがないように思ってしまいます。
また自分の生活や仕事、人間関係は劣っていると思うことが多いです。そして自分には頼れる人や仲間もいなく、ひとりぼっちで寂しいと感じてしまうのです。
2.笑う機会が少ない
笑う機会が少ないと、孤独を感じやすいです。
学校や職場で人といると、いつもではないにしてもちょっとした笑顔をしたり、おかしなことがあるとくすっと笑ったり大声で笑うことも多いものです。
しかし一人で部屋にいると、なにも共有するものがないため、笑う機会も減っていきます。
笑う機会が減ると、面白い、楽しいと思うこともなくなっていくため孤独を感じやすいのです。
3.運動をしていない
運動をする習慣がないと、孤独を感じやすいかもしれません。
部屋でずっと1人でいる機会が多くなり、つい座ったまま、寝そべったままでいてしまうからです。
疲れたときは休むことも大事ですが、人間は楽な姿勢でいるとストレスがまったくなくなり、それが長時間つづくとかえって気分が落ち込むものです。
脳や体も活性化せず、心身ともに元気がなく孤独を感じやすくなります。
4.自分の世界に閉じこもっている
自分の世界に閉じこもっていると、孤独を感じやすいです。一人が好きな人も多いでしょう。
しかしずっと自分の世界にだけいると、外からの刺激がなく、目新しいことや新鮮なこともなくて退屈になっていきます。
疲れたときやエネルギーを蓄積するために自分の世界を守って閉じこもることもあるときは大事ですが、ずっと自分の世界に閉じこもっているのは寂しさや苦痛を伴います。
5.子ども時代につらい過去がある
子ども時代に親から愛されなかった、トラウマになるようなつらいことがあった人は、孤独を感じやすいです。
両親がいつもケンカしていたり、離婚したり親がいなかったという人は、自分を絶対的に愛してくれる存在がいないため、他人を信用できません。
またトラウマになるようなつらい体験をすると、その過去を思い出したりまた同じことを体験するのが怖いため、他人を信用できず、人ともかかわらなくなり、孤独を感じやすいです。
孤独感を解消することで得られるメリット
孤独感を解消すれば、寂しさや辛さがなくなって元気になります。
人と関わる機会も多くなって性格や見た目も明るくなるでしょう。
外に出かけたり運動する機会も増えるため、健康にもよいです。外に出かけることで自分の世界も広がることでしょう。また、子ども時代など過去につらい体験のある人は、なぜ自分が孤独を感じやすいのか、見つめ直す機会にもなるでしょう。
孤独感を解消するメリットはたくさんあるのです。
孤独感を解消するための具体的な方法10選
孤独を感じやすい人の特徴や原因がわかったところで、それではどうやって孤独感を解消していけばいいのでしょうか。
頭で考えているだけでは、孤独感は解消しません。
それらを解消するための具体的な方法を実践して、寂しい、つらい感情から解放されましょう。
- 親しい人に連絡する
- 今ある人間関係や自分の価値について気づく
- 誰かのためになることをしてみる
- 趣味に集中してみる
- 他人と比較する考え方を改善する
- SNSから離れる
- お笑い番組や笑うことができる動画を観る
- 運動する習慣を持つ
- 自己分析して孤独感を感じる原因を探す
- 新しい人間関係やコミュニティを作ってみる
親しい人に連絡する
孤独を感じたら、家族や友人、職場で仲のいい人など、親しい人に連絡してみましょう。
できればあまり深刻に考えず、「元気?」など気軽な感じで話かけるとよいでしょう。
直接会える約束ができるなら一番いいですが、LINEやメッセージでやりとりするだけでいいかもしれません。
親しい人ならば案外あなたからの連絡を待っていたり楽しみにしているかもしれません。
今ある人間関係や自分の価値について気づく
孤独を感じていると、自分はひとりぼっちで取り残されていると感じているかもしれません。
また自分には価値がないと思い込みがちです。
しかしまったく人間関係のない人やまったく価値がない人はいないはずです。
今の家族・友人関係だけでなく、以前お世話になった人もまた自分が築いてきた人間関係のはずです。
そういった関係性に気づいてくると、自分の価値も自然と見えてくるでしょう。
誰かのためになることをしてみる
孤独を感じると、ついつい自分が自分がという風に過度に自分に意識が向きがちで、さらに孤独を感じるという悪循環に陥りがちです。
誰かのためになること、例えば軽い贈り物をする、ボランティアをしてみる、お年寄りや子供連れなどで困っている人を街で見かけたら積極的に助けてあげてみてはどうでしょうか。
誰かのためになにかをすると、感謝されることも多いです(期待しすぎはよくないですが)。
人の笑顔を見ると、社会とつながっている気がして孤独が薄らぐことでしょう。
趣味に集中してみる
打ち込むことがあれば、孤独を感じたり寂しくならないはずです。
小さなことでもいいので、一人で時間をつぶせる趣味を持ちましょう。
習い事を始める、料理を素材から準備して作ってみるなどが一例です。
今すぐに趣味がなくても、とりあえず街に出かけたり、散歩をしてみると、「これをやってみたい」というものが見つかるかもしれません。趣味を持っていれば、長い人生できっと役に立つはずです。趣味を見つけて集中してみましょう。
他人と比較する考え方を改善する
人はついつい他人と比較してしまう生き物ですが、「自分は自分」と割り切ってみましょう。
「あの人はこんなに○○なのに自分は××だな」と決めつけず、自分がいま持っているもの、置かれている状況について落ち着いて考えてみましょう。
どんな人でも、何かしら大切にしているものはあるはずですし、これまで家族や友人、職場の人がいるおかげで今の自分がいることに気づくはずです。
他人を比較するのでなく、自分とその周りに意識を向けてみましょう。
SNSから離れる
SNSは楽しいし暇もつぶれますが、どうしても他人と比較してしまいがちです。
カップルや友達、家族との楽しそうな写真や投稿を見ると、気分が塞ぎ込むことも多いでしょう。
SNSでの情報収集や暇つぶしもほどほどにして、リアルな世界に目を向けてみましょう。
部屋の中にも、あなたの本来好きなものがあるはずです。
また外に出ると見慣れた風景でも新しい発見があったり、楽しみが見つかるものです。
お笑い番組や笑うことができる動画を観る
笑うことは孤独感を無くしてくれます。
できれば一緒に笑ってくれる人がいたら一番ですが、孤独感を感じやすい人は部屋に一人でいることが多いはず。
手軽に見られる自分の好きなお笑い番組や動画でよいので、気分が暗くなってきたら見てみましょう。
顔が笑顔になるだけで気分も晴れてくることでしょう。ただし見過ぎには注意を。電車や近くに人がいる場合も気を付けましょう。
運動する習慣をもつ
適度な運動は、孤独感を和らげます。単調な反復運動が、脳にいい刺激をもたらすのです。
運動してかいた汗を洗い落とすと、身も心もさっぱりするでしょう。そんなに激しい運動でなくてもよいです。
散歩やジョギングから始めてもいいでしょう。
ジムに通う、通勤のとき一駅歩いてみる、週に一度は外に出かける習慣を持つくらいでいいので、体を動かしてみましょう。
自己分析して孤独感を感じる原因を探す
あなたが孤独感を感じる原因は、もしかするともっと深いところにあるのかもしれません。
境遇としては恵まれているのに満足できない、あるいはわざと自分が傷つくようなことをしてしまって、孤独を感じていることはないでしょうか。
それは子どもの頃親から愛されなかったことや、トラウマとなるようなことが原因なのかもしれません。いちど時間をとって、じっくり孤独を感じる原因を探ってみましょう。
1人で自己分析が難しい場合は心の専門家に相談してみるのもオススメです。
新しい人間関係やコミュニティを作ってみる
孤独になっているのは、一人ぼっちになっているからです。
これまでの関係性も大事ですが、いったん自分から動いて新しい人間関係やコミュニティを作ってみましょう。
学校や職場、サークルなどで自分から声をかけてみる。飲み会や遊びにいく企画をしてみる。
意外とみんな、誘われるのを待っているかもしれません。誰かに声をかけてもらうのを待つのではなく、たまには自分から働きかけてみましょう。
【まとめ】無理せずに今を変えて「孤独感」を無くす
- そもそも孤独とは?
- 孤独を感じる人の5つの特徴
- 孤独を感じる5つの原因
- 孤独感を解消することで得られるメリット
- 孤独感を解消するための具体的な方法10選
孤独感に打ちひしがれる時は、何もかも面倒になりがちです。
しかしずっと閉じ籠もっているとその辛さはいつまで経っても解消されません。
少しずつでよいので、他人を信用して人と関わったり、自分から動いていくことが大事です。
無理せずに、今を変えて孤独感をなくしていきましょう。