「妊活のことを誰に相談したらいいか分からない」「病院に行くほどなのか、まだ様子を見ていいのか迷う」「周りには言いにくくて、ひとりで抱えている」
妊活や不妊の悩みは、体のことだけでなく、夫婦関係、家族からの言葉、仕事との両立、お金のことなど、いくつもの心配が重なりやすいものです。デリケートな話題だからこそ、相談先を知らないまま一人で悩み続けてしまう方も少なくありません。
この記事では、妊活の相談ができるカウンセリングや公的な相談センター、病院、職場での相談などの相談先と、よくある悩み、相談するタイミング、2022年4月から始まった不妊治療の保険適用までを、こども家庭庁・厚生労働省の公式情報をもとに紹介します。
この記事で分かること
- 妊活・不妊の悩みを相談できる場所(カウンセリング、公的な相談センター、病院、職場など)
- 妊活の相談でよくある悩みと、その向き合い方
- 不妊治療の保険適用の条件と、費用の負担を軽くする制度
- 相談するタイミングと、心が疲れたときのサイン
妊活の悩みは一人で抱えなくていい
はじめに、妊活や不妊の悩みがどれくらい身近なものなのかを見ておきましょう。
不妊の検査や治療を経験した夫婦は約4.4組に1組
こども家庭庁の不妊症・不育症ポータルサイトによると、国立社会保障・人口問題研究所『第16回出生動向基本調査』(2021年)で、検査や治療を経験した夫婦の割合は22.7%で、約4.4組に1組でした(こども家庭庁「不妊治療経験者の割合」)。
妊活や不妊の悩みは、決して特別なものではありません。悩んでいるのは自分たちだけ、と思い込まなくて大丈夫です。
妊活には体・時間・お金・心の負担がある
同じポータルサイトでは、不妊治療には身体的な負担、時間的な負担、経済的な負担、心理的な負担があり、なかでも心理的な負担は見落とされがちだと説明されています(こども家庭庁「2人で向かい合う」)。
通院や検査の予定に追われ、結果に一喜一憂する日々が続くと、心は少しずつすり減っていきます。体のことは医療機関に、気持ちのことは話を聞いてくれる場所に、と相談先を分けて考えると、頼れる先が見つけやすくなります。
妊活の相談先5つ

妊活の悩みを相談できる主な場所は、次の5つです。悩みの内容に合わせて選んでみてください。
- カウンセリング
- 性と健康の相談センター(旧 不妊専門相談センター)
- 産婦人科・不妊治療を行う病院
- 職場の人事労務担当や両立支援の制度
- 家族や友人など信頼できる人
1. カウンセリング
「治療をいつまで続けるか決められない」「周りの妊娠報告を素直に喜べない自分がつらい」など、気持ちの整理をしたいときは、カウンセリングが向いています。
オンラインカウンセリング「Kimochi」では、公認心理師(心理職で唯一の国家資格)のカウンセラーに、ビデオやチャットで相談できます。顔出し不要・匿名で利用でき、スマホから土日祝や平日の夜にも相談できるので、通院や仕事の合間にも使いやすい形です。相性が合わなければ何度でもカウンセラーを変更できるので、妊活にまつわる気持ちを安心して話せます。
2. 性と健康の相談センター(旧 不妊専門相談センター)
不妊症・不育症について、医学的なことを含めて相談できる公的な窓口が「性と健康の相談センター」です。以前の「不妊専門相談センター」などの事業が、令和4年度から組み替えられたもので、性別を問わず相談できます(こども家庭庁「性と健康の相談センター事業の概要」)。窓口は、こども家庭庁の「全国の性と健康の相談窓口」で探せます。
3. 産婦人科・不妊治療を行う病院
検査や治療など、医療についての悩みは、産婦人科や不妊治療を行う医療機関(病院・クリニック)に相談しましょう。男性の検査や治療は、泌尿器科などで相談できます。
受診するときは、生理の周期や基礎体温などを記録しておくと、相談がスムーズです。記録には手帳やスマホのアプリなど、自分が続けやすい方法を使ってみてください。治療を受ける中で気持ちがつらくなったときは、主治医や看護師に気持ちの不調も伝えてみましょう。
4. 職場の人事労務担当や両立支援の制度
通院のために仕事を休む必要があるときは、職場の人事労務担当者や上司に相談することになります。厚生労働省は、不妊治療と仕事の両立のために、職場に必要な配慮を伝える「不妊治療連絡カード」や、本人・上司・同僚向けのサポートハンドブックを用意しています(厚生労働省「不妊治療と仕事との両立のために」)。
職場での人間関係や働き方そのものの悩みは、仕事の悩みを相談できる場所と社内の相談先も参考にしてください。
5. 家族や友人など信頼できる人
いきなり専門家に相談するのはハードルが高いと感じる方は、親や友人など信頼できる人に話してみるのも一つの方法です。話すだけで、気持ちが少し軽くなることもあります。
ただし、身近な人だからこそ言われたくない言葉が返ってくることもあります。話す相手や範囲は、自分たちのペースで決めてかまいません。身近に話せる人がいないと感じる方は、相談できる人がいないときの原因と、孤独や不安を減らす方法も読んでみてください。
どこに相談すればよいか迷うときは、まず自分の気持ちを整理するところから始めてもかまいません。
妊活の相談でよくある悩み

妊活の相談でよく聞かれる悩みを紹介します。同じような気持ちを抱えている方は少なくありません。
1. 親族からのプレッシャーがつらい
「子どもはまだ?」「どんな治療をしているの?」親族に悪気がなくても、こうした言葉は大きなストレスになります。
答えたくないことには答えなくてかまいません。「今は二人で考えているところなので、そっとしておいてほしい」など、伝えられる範囲で気持ちを伝えておくと、関係を保ちやすくなります。親族への対応は、夫婦でそろえておくと安心です。
2. パートナーが妊活に理解がない、温度差がある
自分は悩んでいるのに、パートナーが妊活に関心を示してくれないと、温度差に傷つき、孤独を感じます。
不妊は女性だけの問題ではなく、夫婦二人の問題です。こども家庭庁のポータルサイトでも、不妊症・不育症は2人で向き合うものとされています。気持ちや考えを話し合い、お互いの理解を深めることが大切です。
3. パートナーから治療をやめることをすすめられた
パートナーが治療の中断をすすめる背景には、体や心の負担を心配する気持ちがあるのかもしれません。まずはパートナーの考えを聞いたうえで、続けるか、休むか、やめるかを二人で話し合いましょう。
4. 妊活をきっかけに夫婦関係がぎくしゃくする
話を聞いてもらえない、妊活の話ばかりで会話が義務のようになる、といったことから、夫婦関係がぎくしゃくすることがあります。妊活の話をしない時間をつくる、休日に二人でゆっくり話す時間を確保するなど、関係を保つ工夫をしてみましょう。
夫婦のすれ違いについては、夫婦の悩みで多いことと改善のヒントでも紹介しています。夫婦の性の悩みは、セックスレスの原因と夫婦での話し合い方も参考になります。
5. 通院のために仕事を休みにくい
通院の回数が多く、急な予定変更も起こりやすい不妊治療は、仕事との両立に悩む方が多いテーマです。職場に伝えるかどうか、どこまで伝えるかも悩みどころでしょう。前の章で紹介した「不妊治療連絡カード」など、国が用意しているツールを活用しながら、無理のない形を探してみてください。
6. 男性側の悩みを話せる場所がない
男性の不妊や検査について、誰にも話せずに一人で悩む男性もいます。性と健康の相談センターは性別を問わず相談できる窓口です。男性も、妊活の不安やパートナーとの関係について相談してかまいません。
7. 治療費などお金の不安がある
治療が長くなると、費用の心配も大きくなります。次の章で、不妊治療の保険適用と費用の負担を軽くする制度を紹介します。
不妊治療の保険適用と費用の支援
費用の面で知っておきたいのが、不妊治療の保険適用です。
2022年4月から不妊治療が保険適用に
こども家庭庁によると、2022年(令和4年)4月から、人工授精などの「一般不妊治療」と、体外受精・顕微授精などの「生殖補助医療」が保険適用になりました(こども家庭庁「不妊治療に関する取組」)。保険適用された治療の窓口負担は、原則3割です。
生殖補助医療では、採卵から胚移植までの一連の基本的な診療が保険適用の対象です。保険適用になっていない治療のうち「先進医療」に位置づけられたものは、保険診療と組み合わせて受けることができます。
体外受精・顕微授精には年齢と回数の条件がある
こども家庭庁の不妊症・不育症ポータルサイトでは、体外受精・顕微授精の保険適用の条件を次のように説明しています(こども家庭庁「保険診療の基礎知識」)。
- 年齢:治療を始める日に、女性の年齢が43歳未満であること
- 回数:初めての胚移植の治療計画を立てた日の女性の年齢が40歳未満なら通算6回まで、40歳以上43歳未満なら通算3回まで
- 対象:婚姻届を出した夫婦に加え、事実婚のカップルも対象
出産した場合などには、次の子どものための治療について、回数の上限がもう一度設けられる仕組みもあります。詳しい条件は、受診する医療機関で確かめてください。
高額療養費制度で負担の上限がある
1か月に医療機関や薬局で支払った医療費が一定の上限額を超えたときは、超えた分が支給される「高額療養費制度」も使えます。申請先は加入している医療保険によって違い、会社員なら勤務先や加入している健康保険、国民健康保険ならお住まいの自治体に問い合わせます(こども家庭庁「保険適用について」)。
以前の助成制度との関係
保険適用の前は、国の「不妊に悩む方への特定治療支援事業」として、高額な不妊治療の費用の一部が助成されていました。現在は保険適用に移行しています。お住まいの自治体で独自の支援を行っているかどうかは、自治体のホームページで確かめてみてください。
公的な保険と心のケアの関係については、カウンセリングが保険適用になる条件と費用の負担を減らす制度でも紹介しています。
妊活の悩みを相談するタイミング

「まだ相談するほどではないかも」と迷っている方に向けて、相談を考えたいタイミングを紹介します。迷っている時点で、相談してよいタイミングです。
1. 妊娠について医療の情報や選択肢を知りたいとき
検査を受けるべきか、どんな治療があるのかを知りたいときは、産婦人科や不妊治療を行う医療機関、性と健康の相談センターに相談しましょう。こども家庭庁のポータルサイトでも、年齢が高くなるほど体外受精で出産に至る確率は下がるとされています。年齢が気になる方は、早めに情報を集めておくと安心です。
2. 夫婦の関係に不安を感じたとき
妊活がきっかけで夫婦の会話が減った、すれ違いが増えたと感じたら、早めに第三者を交えて話すことも考えてみてください。夫婦で一緒に受けられるカウンセリングについては、夫婦カウンセリングの内容とオンラインで相談できる場所で紹介しています。
3. 性生活の悩みがあるとき
タイミングを合わせることへのプレッシャーなどから、性生活に悩む夫婦もいます。体のことが関係しているかもしれない場合は、産婦人科や泌尿器科など医療機関で相談してみましょう。気持ちの面のすれ違いは、カウンセリングで整理することもできます。
4. 仕事との両立が難しくなったとき
通院のために仕事の調整が難しくなってきたら、ひとりで抱え込まず、職場の人事労務担当者に相談してみましょう。伝える前に、何をどこまで伝えるかを整理しておくと安心です。
5. 気持ちの落ち込みが続くとき
妊活のことを考えると涙が出る、眠れないといった状態が続くときは、心が疲れているサインかもしれません。次の章で、心の不調について詳しく見ていきます。
妊活の悩みを抱え込むと心が疲れることも

妊活の悩みを一人で抱え込んでいると、心の調子を崩すことがあります。よく「妊活うつ」と呼ばれることもありますが、病気かどうかの判断は医師が行うものです。ここでは、心が疲れやすい背景とサインを知っておきましょう。
妊活で心が疲れやすい背景
妊活中に心が疲れやすい背景には、いくつもの要因が重なっています。
- 妊娠できない自分を責めてしまう
- 検査や治療の痛み、体の負担がある
- 周囲からのプレッシャーや、何気ない言葉に傷つく
- 周りの妊娠・出産の報告に焦りを感じる
- 治療費など経済的な負担が大きい
心が疲れているサイン
次のような状態が続いていないか、ときどき振り返ってみてください。
- 理由もなく急に悲しくなる
- 楽しいことやうれしいことを感じにくい
- 周りの幸せを素直に喜べず、そんな自分を責めてしまう
- よく眠れない
心の不調は、自分では気づきにくいこともあります。普段と違うと感じたら、早めに誰かに話してみましょう。厚生労働省の「こころの耳」では、うつ病は気分の落ち込みなどの症状が2週間以上続き、それまでの生活が難しくなる状態と説明されています(厚生労働省 こころの耳「うつ病の主な症状と原因」)。気分の落ち込みや眠れない状態が2週間以上続くときは、心療内科や精神科などの医療機関に相談してください。
心の不調を感じたら
不妊治療中の方は、通っている医療機関の主治医に気持ちの不調を伝えてみるのもよいでしょう。
そのうえで、日々のストレスを一人で抱え込まないことも大切です。カウンセリングでは、妊活にまつわる不安や焦りを言葉にしながら、気持ちを整理するサポートを受けられます。通院中の方は、主治医の許可を得たうえで利用しましょう。ストレスの相談先については、Kimochi のコラム「ストレスの相談はどこにするべき?適切な相談先と解決のヒント」も参考になります。
オンラインカウンセリングで妊活の気持ちを話す
「身近に相談できる人がいない」「通院で忙しく、カウンセリングに出かける時間がない」という方には、自宅から受けられるオンラインカウンセリングが向いています。
Kimochiで相談できること
オンラインカウンセリング「Kimochi」のカウンセラーは、全員が公認心理師(心理職で唯一の国家資格)です。ビデオやチャットで相談でき、顔出しなしでも利用できます。パートナーと一緒に相談できるペアのカウンセリングもあるので、夫婦の温度差やすれ違いについて、二人で話し合う場としても使えます。
妊活の悩みだけでなく、夫婦関係や家族との関係、仕事との両立のストレスなど、幅広い悩みを相談できます。なお、医療的な判断や治療の相談は、医療機関で行ってください。夫婦関係の見直し方は、Kimochi のコラム「夫婦関係を改善する方法とは?修復して再構築する方法」や「結婚の悩みや不安を軽くする方法」も参考になります。
料金と始め方
プランは相談したい頻度に合わせて選べます。土日祝や平日の夜にも相談でき、登録から最短3時間で相談できるので、通院の合間にも使いやすいサービスです。
月1回30分の「ととのいプラン」は、初月3,278円(税込)から利用できます。
※初月30%OFFは、初めてご利用の方が対象です。ととのいプラン(月1回30分)の最低登録期間は4ヶ月です。
治療の時期によって、話したいことが増えることもあります。月2回の「のびのびプラン」や月4回の「じっくりプラン」もあり、カウンセラーによる料金の差はなく、指名料もかかりません。声を出して話しにくいときは、チャットで気持ちを文章にして相談することもできます。
よくある質問
妊活の悩みや相談先について、よく聞かれる質問をまとめました。
Q. 妊活の相談は無料でできますか?
都道府県などが設けている「性と健康の相談センター」では、不妊症や不育症の相談ができます。相談の方法や受付時間は地域によって違うので、こども家庭庁の「全国の性と健康の相談窓口」で確かめてください。
Q. 男性も妊活の相談ができますか?
できます。性と健康の相談センターは性別を問わず相談できる窓口です。男性の検査や治療については、泌尿器科などの医療機関にも相談できます。
Q. 病院にはどのタイミングで行けばいいですか?
妊娠のことで気になることがあれば、迷った時点で相談してかまいません。年齢が高くなるほど、体外受精で出産に至る確率は下がるとされているので、年齢が気になる方は早めに産婦人科や性と健康の相談センターに相談しておくと安心です。
Q. 不妊治療は保険が使えますか?
2022年4月から、人工授精などの一般不妊治療と、体外受精・顕微授精などの生殖補助医療が保険適用になっています。体外受精・顕微授精には、女性の年齢が43歳未満であることなどの条件があります。
Q. 不妊治療のことを会社に相談するべきですか?
伝えるかどうか、どこまで伝えるかは本人が決めてかまいません。通院のための配慮が必要なときは、厚生労働省の「不妊治療連絡カード」を使うと、必要なことを職場に伝えやすくなります。
Q. 妊活のストレスで夫婦げんかが増えたときは?
妊活の話をしない時間をつくる、お互いの気持ちを責めずに聞くなど、関係を休ませる工夫をしてみましょう。二人だけで話すとぶつかってしまうときは、ペアで受けられるカウンセリングなど第三者の力を借りるのも一つの方法です。
まとめ
妊活の悩みは、体のこと、気持ちのこと、夫婦や家族のこと、仕事やお金のことが重なりやすいものです。悩みに合わせて相談先を選びましょう。
- 不妊の検査や治療を経験した夫婦は約4.4組に1組(2021年)。悩んでいるのはあなただけではない
- 気持ちの整理はカウンセリング。Kimochiなら公認心理師にオンラインで相談できる
- 医療の悩みは産婦人科・不妊治療を行う医療機関や性と健康の相談センター、仕事の悩みは職場と「不妊治療連絡カード」
- 2022年4月から不妊治療は保険適用。体外受精・顕微授精には年齢と回数の条件がある
妊活による不調が続くと、心身だけでなく夫婦関係にも影響が出ることがあります。少しでも悩みがある方は、一人で抱え込まず、相談できる場所を使ってみてください。
オンラインカウンセリング「Kimochi」では、公認心理師が妊活にまつわる気持ちの整理をお手伝いします。言葉にしにくい思いも、まずは話してみませんか。
※Kimochiはオンラインカウンセリングサービスであり、医療行為・診断・診療は行いません。通院中の方は、主治医の許可を得たうえでご利用ください。



