スマホやPCから一時的に距離を置くことを「デジタルデトックス」と言います。
デジタルデトックスから得られる効果は注目され、始める人も増えてきました。
さらにはハリウッドセレブもデジタルデトックスに取り組んでおり、世界中へ広がっています。
この記事では、デジタルデトックスをすると、どんな効果が得られるのか、やり方についても取り上げます。
デジタルデトックスとは?
「デジタルデトックス」とは、スマホやPC等のデジタル機器から、距離を置くことです。
スマホ断ち・IT断食とも呼ばれています。2020年コロナ禍により、ネットの利用者は増加しました。
同時に強いストレスに悩まされている人も増えています。ストレスからの解放手段として注目されているのが、デジタルデトックスです。
デジタルデトックスの効果とは?
デジタルデトックスから得られる効果について、4つ紹介します。
4つの効果は、デジタル機器に縛られている現代人なら喉から手が出るほど欲しいものばかりです。
モヤモヤしていた頭がスッキリする
デジタルデトックスをすると、モヤモヤしていた頭がスッキリします。
頭がモヤモヤすると、簡単なものも思い出せません。酷い状態になると、人の話が理解できなくなります。
デジタルデトックスをすることで、SNSなど過度な情報やストレスの原因となることから距離を物理的に取ることができます。
「情報過多シンドローム」と呼ばれる症状です。情報過多シンドロームを和らげる方法の1つが、デジタルデトックス。脳がリセットされるため、頭がスッキリします。
安眠効果
デジタルデトックスをすると、安眠効果が得られます。1972年では8時間あった睡眠時間ですが、2023年では6時間未満の睡眠時間を取る人も珍しくなくなりました。
原因の1つとされているのが、スマホの普及です。
布団に入ったままスマホをイジる人が多く、寝つきが悪くなっているという報告もあります。
夜寝る前にデジタルデトックスをすれば、ぐっすり眠れるようになるでしょう。
参考:
厚生労働省 | 平成26年版厚生労働白書 ~健康・予防元年~
厚生労働省 | 第1回健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会議事録(2023年7月31日)
肩こりの解消
デジタルデトックスをすると、肩こりの解消にもつながると言われています。
肩こりの要因として挙げられるのが、ストレートネックです。首の骨はS字に曲がっており、重い頭をバランスよく支えています。ところが、スマホやパソコンを使い続けると首周りの筋肉が固まり、肩こりを引き起こします。
デジタルから距離を置いて軽く運動をすれば、肩こりから解放されるでしょう。
ストレス解消
単純なことではありますが、ストレス解消にもデジタルデトックスはおすすめです。
デジタル機器にのめり込み過ぎると「テクノ依存」の発症リスクが高くなります。主な症状は、強い孤立感や睡眠障害です。
酷くなると不安障害の引き金になります。そこでデジタルデトックスです。
一時的だけでもデジタル機器から離れれば、ストレス解消に繋がります。
なぜデジタルデトックスが必要なのか?
現代の人々がパソコンやスマホを手放すのは簡単なことではありません。
仕事だけでなくプライベートにおいても、デジタル機器は無くてはならないものになりました。
そんな中でもデジタルデトックスが必要になるのは、以下の5つの理由によるものです。
- 自分で考える力をつけるため
- 本当に必要な情報を得るため
- 人間関係の改善のため
- ネットの付き合い方を見直すため
- デジタルによる健康被害の深刻化
自分で考える力をつけるため
デジタルデトックスが必要な理由の1つは、自分で考える力をつけるためです。
世の中に正解はなく、白でも黒でもない世界が広がっています。しかし、デジタル機器が示しているのは、白と黒の2つの世界のみです。
スマホやパソコンで情報を簡単に調べることは素晴らしいことですが、基礎的な思考力がない中では視野も狭くなってしまい、偏った考え方になる可能性もあります。
物事次第では正解か不正解かは、重要ではなく考えることや考える力が大切となります。
デジタルデトックスが必要になる理由は、自分で情報を取捨選択して、自分で考えた上で行動するためです。
本当に必要な情報を得るため
本当に必要とする情報を得るためには、デジタルデトックスが欠かせません。
SNSを使っていると、自分が知らなかった世界を見つけることができる一方で、不要な情報ばかりが目につくこともあると思います。
また基本的にSNSにある情報は2次情報以降の事が多く、情報の精査が上手く出来ず、本当に得るべき情報が得られないことも多いです。
デジタルデトックスをすると、入ってくるのは自身が体験した「本当に必要な情報」のみです。
不必要な情報をシャットダウンして目に入らなくなるため、生活にも余裕が出て来るでしょう。
人間関係の改善のため
デジタルの発達は、人間関係にも影響を及ぼすようになりました。
デジタルツールがあれば、地球の裏側にいる人とも繋がれます。しかし、デジタルだけでの人間関係ほど希薄なものはありません。
相手の住所や電話番号だけでなく、顔や本名すらも分からない状態です。
本当に大切にするべき相手は、デジタルではなく現実世界にいます。デジタルデトックスが必要となる理由は、人間関係を改善するためでもあるのです。
人間関係はほとんどの悩みの原因が人間関係と言えるでしょう。
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ネットの付き合い方を見直すため
デジタルデトックスが必要となる理由は、ネットの付き合い方を見直すためです。スマホの所有率は9割以上に上り、ネットの存在は身近なものになりました。一方で間違った方法でネットと付き合うようになり、逮捕に至る事例も報告されています。
ネットはあくまでも、情報収集のツールです。デジタルデトックスで距離を置けば、ネットの付き合い方について見直すきっかけにもなるでしょう。
デジタルによる健康被害の深刻化
デジタル機器による健康被害が深刻化し、国側も動く事態にまで発展しました。
目の疲れ・肩こり・頭痛・しびれ等。さらに「スマホ老眼」と呼ばれる症状も報告され、中高年だけでなく若年層にまで広まっています。デジタル機器による健康被害を防ぐためにも、デジタルデトックスは必要です。
デジタルデトックスするとどうなる?5つのメリット
デジタルデトックスをすると、お金持ちになれます。嘘のような話に聞こえるでしょうが、筋の通った理由があります。
デジタルデトックスのメリットは、お金だけではありません。デジタルデトックスで得られる効果について、5つ紹介します。
時間が増える
デジタルデトックスのメリットは、時間が増えることです。1日に費やす時間の内、デジタル利用が占めている割合は大きくなっています。スマホの利用時間が1日5時間以上を超えている人も今では少なくありません。
仕事や友達へのメール返信・ブログやSNSへの投稿、YouTubeやInstagramなどを見て時間をつぶしている人も少なくはないでしょう。
デジタルデトックスをすると、デジタルの付き合いは最小限になり、時間も増えるので、趣味や好きなことに時間をあてることもでき生活にも余裕が出てきます。
自分の長所が分かるようになる
デジタルデトックスのメリットは、自分の長所がハッキリする点にあります。自分の長所は意外と分からないものです。
デジタルデトックスをすることで自分の考えていることや感じていることを整えることに時間を使うことができ、自分と向き合っていくことができます。今まで見えてこなかった「長所」も、自然と見えてくるようになります。
心や体が軽くなる
心や体が軽くなるのも、デジタルデトックスのメリットです。デジタル機器は便利さを与えてくれますが、代償として足枷がついてしまいます。
長時間同じ姿勢による体のコリ、肌見放さず持っているため通知が来て確認してしまい休日に仕事というのも、デジタル世界ならではのことです。
デジタルデトックスをすると足枷は外れ、心も体もは軽くなるでしょう。
デジタルから離れている間に運動をすれば、心についた足枷も外れるでしょう。
人間関係が豊かになる
デジタルデトックスをすると、人間関係が豊かにすることに時間を使うことができます。
デジタルデトックスのデメリットとして挙げられるのは、現実世界の繋がりが薄くなることです。ネットでの繋がりは希薄なものとなりやすく、連絡が取れなくなったら関係は終わります。
デジタルデトックスをすると、出会える人間は限られますが、本当の意味での付き合いができるようになり、人間関係は豊かになるでしょう。
お金を節約することができる
デジタルデトックスをすると、お金の節約にも繋がります。
月々のスマホ代金や、電気代、ネットサーフィンの中でついつい買い物してしまうお金などの出費を抑えることができます。
デジタルデトックスを活用すると、スマホの利用料金を最小限に抑えられることができ、別のことにお金を使うことができます。
デジタル依存・スマホ依存度をセルフ診断!
デジタルの依存に陥っているかどうかを見極めるためにも、15の質問を設けました。
こちらはあくまでセルフチェック用のシートとなっています。
参考
東邦大学医療センター | スマホ依存について
医療法人十全会 聖明病院 | スマートフォン依存症チェック
デジタル依存・スマホ依存度をセルフ診断の結果
チェック数:0~3個
上手くデジタルと付き合えています。依存の心配はありません。しかし少しでも油断をすると依存に陥る危険性もあります。現状維持を心掛けて、気を付けて付き合うようにしましょう。
チェック数:4~7個
デジタルのヘビーユーザーです。依存ではありませんが、デジタルとの付き合い方について見つめなおすようにしましょう。
チェック数:8~15個
デジタルの付き合いが、実生活にまで影響が出ている恐れがあります。
依存は大変恐ろしい症状で、1人で治せるものではありません。専門家の力を借りて、改善に取り組んでください。
デジタル依存・スマホ依存になる5つの原因は?
デジタル依存・スマホ依存になるには、原因があります。原因を突き詰めると、依存症は誰でもなりえることが分かるはずです。自分には関係ないと思ったら大間違い。原因を突き止めて、改善に取り組みましょう。
ドーパミンの影響
デジタル依存・スマホ依存の原因に、ドーパミンの影響が考えられます。ドーパミンとは神経伝達物質の一種です。
快楽をつかさどっており、喜びを与えてくれます。しかしドーパミンはすぐになくなってしまうため、喜びは長続きしません。そこで更なる喜びを求めてのめり込んだ結果、依存になってしまうのです。
発達障害やADHDの傾向がある
ADHDにかかっていると、物事にのめり込みやすい傾向にあります。もしネットで興味のある事柄がヒットすれば、時間を忘れてのめり込んでしまうのです。ただしネット依存・デジタル依存の方全員が、ADHDという訳ではありません。
ADHDの診断は医師でも難しいため、断定は出来ないのです。あくまでも「傾向がある」という話になります。
社会不安障害の傾向もある
ネット依存・デジタル依存を抱えているのは、ADHDの方だけではありません。
社会不安障害を抱えている人も、依存傾向があります。社会不安障害とは、他人の評価を異常に気にする症状です。症状が強く出ると人と付き合えず、外出も疎かになります。すると在宅時間が長くなり、ネットにのめり込みやすくなってしまうのです。
自己顕示欲が強い
ネットほど、自己顕示欲を満たしてくれるツールはありません。自己顕示欲とは、自分を実物より大きく見せたい欲求のことです。
欲求を満たすと快楽が得られ、大きな自信も得られるようになります。ネットで得た快楽を求めるがあまり、依存へと陥ってしまうのです。
自己顕示欲は誰でも持っている欲求で悪いものではありません。上手く活用すれば、スキルアップにも繋がります。
実生活に不安を抱えている
ネット依存・デジタル依存の原因は、実生活で抱えている不安です。
不安は依存への入り口で、アルコール依存やギャンブル依存にも当てはまります。
人は常に何かしらの不安と戦いますが、時に逃げたくなることもあるでしょう。逃げる先に待ち受けていたのが、たまたまネットやデジタル機器だけの話です。
デジタルデトックスする方法7選!
デジタルデバイスに囲まれた現代社会では、時にはデジタルデトックスが必要です。
ここでは、日常生活からデジタル機器を適度に切り離し、心身の健康を取り戻す7つの方法をご紹介します。
全てを実践する必要はありませんが、一つでも取り入れることで、より豊かな生活が待っています。
- 一人旅
- ヨガ
- カウンセリングで心の整理
- デジタルデトックスイベントに参加
- デジタル機器の利用時間を知る
- アプリの通知をオフにする
- スマホからの短時間離脱
一人旅
デジタルデトックスには、一人旅がおすすめです。グループでの旅行とは違い、行き先やスケジュールを自分で決め、自由に時間を過ごせます。寄り道もし放題で、思わぬ発見に繋がるでしょう。
旅行先としておすすめは、「オフグリッド」エリアです。つまりインターネットや電波が届かない地域を選ぶと、自然にデジタルデバイスから離れることができます。
最近は「デジタルデトックス・プラン」を設けているホテルも増えてきているので、利用してみるとよいでしょう。
ヨガ
ヨガも、デジタルデトックスにはおすすめです。多くの人が想像する「ヨガ」は、ダイエットや健康的な生活を送るための手段でしょう。本来、ヨガは心を落ち着かせ、内面の平和を得る手段です。
ポーズを取ることで、デジタルデバイスからの情報過多による心の疲れを癒やし、ストレスなどの解放を促します。
デジタルを手にすると、脳だけでなく心も忙しくなります。デジタルデトックスをするには、「ヨガ」がピッタリです。
デジタルデトックスイベントに参加
デジタルデトックスは注目され、随時日本のどこかでイベントが開催されています。
主催者は、デジタルデトックスを推進している団体です。イベント内容は堅苦しいものではなく、大自然の中で伸び伸び過ごすものがほとんどです。1人でデジタルデトックスを始めるのは、簡単ではありません。
大勢と一緒にデジタルデトックスに取り組めば、怖いものなしです。
カウンセリングで心の整理
デジタル依存は心理的な問題との結びつきが強いです。
公認心理師の資格を持つ専門家のカウンセリングを受けることで、デジタルデバイスへの依存の背景にある心理的要因を自分でも理解し、適切に対処することができます。
ここでのポイントはネットでよく見るようなカウンセラーの中には、資格のないカウンセラーや民間資格のみのカウンセラーがいるため、しっかり学習に取り組んできた国家資格(公認心理師)を持つカウンセラーを選ぶという点です。
Kimochiでは、オンラインで公認心理師のカウンセリングを気軽に受けられます。初めての人でも安心して始められるのが1つのメリットです。
デジタル機器の利用時間を知る
今まで1日中スマホ漬けだった人が、いきなりデジタルデトックスに手を出すには、無理があります。
デジタル機器の利用を把握することは、デトックスの第一歩です。
1日にどれだけの時間をスマホやコンピュータに費やしているかを知ることで、無意識のデジタル依存を意識化できます。
デジタル機器の利用時間が分かれば、おのずとデジタルから離れている時間も分かるでしょう。離れている時間を1分ずつでも良いので、伸ばしてみることから始めて下さい。
アプリの通知をオフにする
デジタルデトックスをするのなら、アプリの通知は全てオフにしてみましょう。
デジタル機器に手を出す理由は色々ですが、中でもウェイトを占めているのは「アプリの通知」です。通知が入れば、何事かとデジタル機器に手を伸ばすものです。
依存一歩手前にあるのなら、そのまま長時間使い続けてしまいます。通知を全てオフにすることで、デバイスへの意識的なアプローチが必要となり、無意識の使用を減らすことができます。
スマホからの短時間離脱
デジタルデトックスは小さな一歩から始めましょう。
難しいことから始めると、絶対に長続きはしません。最初からハードルを高くするのではなく、低めな状態から始めましょう。例えば、1日に3分間スマホを置いて離れることから始めます。
1日中スマホを触っている人であれば、意外と出来ません。これが意外に難しいかもしれませんが、成功すれば大きな達成感が得られます。徐々に非デジタル時間を延ばしていきましょう。
だからこそ、3分だけでも離れられたら大収穫です。少しずつデジタル機器から離れる時間を作り、無理なくデトックスに務めてください。
まとめ
今はどこもかしこも、デジタルだらけです。スーパーのレジやテレビも全て「デジタル」になりました。
デジタルは便利なものですが、弊害も報告されています。
デジタルだらけの世の中だからこそ、デジタルデトックスを通じて上手く活用していきましょう。