「昨日までは普通に登校していたのに、突然『学校に行きたくない』と泣き出した」
そんな我が子の姿に、ショックを受けた方も少なくないでしょう。
特に小学生の場合、「まさかうちの子が」と思う親御さんも多く、混乱や不安の中でどう対応すべきか悩んでしまうものです。「不登校の原因がわからない」「何をしてあげるのが正解なのか」と答えの見えない不安に押しつぶされそうになることもあるでしょう。
この記事では、子どもが突然学校に行けなくなった背景にある“気持ち”に焦点を当てながら、親としてできる対応やサポートの考え方を、丁寧に解説します。
子どもの「行きたくない」に込められた気持ち
明確な理由が言えないこともある
子どもが学校に行きたくない理由を、明確に説明できるとは限りません。むしろ、「なんとなくイヤ」「わからないけど行けない」と感じることのほうが多いのです。
この「理由のわからなさ」が、親にとっては余計に不安を大きくさせます。しかし、子ども自身も「なぜ行けないのかわからない自分」に戸惑っていることがあるのです。
家では元気に見えることがある理由
不登校になっても、自宅では兄弟と遊んだり、好きな動画を見たり、普通に過ごしていることがあります。すると、親は「本当に辛いなら元気なはずがない」と思い、「甘えてるだけでは？」と感じてしまうかもしれません。
ですが、学校という環境にだけ反応して心や体が強く反応する「選択的不登校」は珍しくなく、子どもの自己防衛反応とも言えます。「家で元気＝問題ない」ではないことを覚えておいてください。
不登校の背景にあるもの
心と体のSOSが重なることも
子どもの不登校の背景には、さまざまな要因が絡み合っています。
- 学校での人間関係（友達や先生とのトラブル）
- 成績へのプレッシャー
- 学校のルールや空気感に合わない
- 心身の不調（起立性調節障害や便秘など）
たとえば、小食で便秘がちだった子が「登校前にお腹が痛くなる」ことを繰り返すと、それが次第に「行きたくない」という気持ちにつながることがあります。身体的な症状は「こころのSOS」でもあるのです。
家庭の環境も影響する
共働きで両親ともに帰宅が遅い場合、「頑張り屋の長女」「手のかからない子」であるほど、親に心配をかけまいと、気持ちを我慢してしまいます。日常の小さな負荷が積み重なり、不登校という形で表れることも。
「頑張っていたことに親が気づいてくれなかった」ことが、子どもにとって大きなダメージになることもあるのです。
不登校の子どもにどう寄り添う？親ができる対応法
原因探しより「安心感」を
まず大切なのは、「なぜ？」と理由を探ることではなく、子どもが安心できる環境を整えることです。
「話せるときでいいよ」「無理に学校に行かなくて大丈夫」といった言葉で、子どもが否定されないと感じる土台をつくっていきましょう。
不登校の子どもにとって、親との信頼関係は大きな支えとなります。子どもの気持ちを受け止め、共感する姿勢が大切です。
小さな変化に気づくこと
以下は、心が少しずつ回復しているサインです。
- 朝の表情が少し明るくなった
- 好きなことに興味を示した
- 自分から話しかけてきた
親はその変化に気づき、言葉で伝えてあげてください。「最近よく笑うね」「前より元気そうだね」といった何気ない言葉が、子どもにとっては大丈夫の根拠になります。
親自身の心の持ち方について
「子どものために仕事を辞めるべき？」と悩んだら
周囲から「もっと一緒にいてあげなよ」「仕事やめて家にいてあげたら？」という声が聞こえてくることもあります。確かに、親子の時間を増やすことが回復のきっかけになることもあるでしょう。
でも、大切なのは親がどうあるかです。不安やイライラを抱えながら家にいても、子どもはその気配を敏感に感じ取ってしまいます。
仕事を続けながら子どもに寄り添う方法を模索することも、ひとつの選択です。
自分を責めすぎない
「もっと早く気づいてあげればよかった」「無理に学校に行かせたのが悪かったかも」そんなふうに自分を責める方も多いです。
しかし、不登校は親のせいではありません。子どもが何かを乗り越えようとしている時期でもあるのです。あなた自身が安心して過ごせるように、相談できる場を持つことも大切です。
相談先を活用する
学校と連携する
「もう学校には関わりたくない」と思ってしまうかもしれませんが、担任やスクールカウンセラーは、今の子どもの様子や対応について一緒に考えてくれる存在です。
無理に復帰を急がせず、「今はこんな状態です」「本人の希望はこうです」と情報を共有するだけでも、子どもにとっての選択肢が広がることもあります。
専門家のサポートを使う
不登校は、長引くほど家族の疲労も蓄積します。「プロに頼る」ことは、親としての甘えではありません。
例えば、オンラインカウンセリングを使えば、自宅から気軽に専門家に相談できます。家庭の状況に合わせて柔軟に相談できるのは、現代の大きなメリットです。
まとめ：子どもと一緒に、少しずつ前へ
子どもの不登校は、親にとっても戸惑いと不安の連続です。
ですが、「今のこの子に何が必要か」を急がず見つめることで、少しずつ気持ちは整っていきます。
完璧な対応を目指さなくて大丈夫です。
ただそばにいて、安心できる空気を届けることが、子どもにとって何よりの支えになります。
もし、自分の気持ちが苦しくなったときは、誰かに話してみることも一つの方法です。
心に寄り添うサポートが必要なときは
「何を話していいかもわからないけれど、誰かに聞いてほしい」
「同じことで悩んでいる人の声を知りたい」
そんなときには、専門のカウンセラーと話すことで、気持ちが軽くなることがあります。
オンラインカウンセリング「Kimochi（キモチ）」では、不登校や子育てに関する相談を、経験豊富なカウンセラーが親身に受け止めます。
「このままでいいのかな？」と不安な今こそ、専門家の力を借りてみませんか？
