「何もしたくない、ずっと寝ていたい。」そんな気持ちになったことはありませんか?これらは単なる怠け心からくるものではなく、心の疲れや無気力のサインかもしれません。
日常生活でのストレスや悩みが積み重なると、心も体も疲れてしまい、何もする気になれない状態になるでしょう。
今回は、無気力になる原因と対処法についてご紹介します。
何もしたくない状況とはどんな状況?
何もしたくない状況とは、心が疲れた状態で、ストレスやうつ病などの影響により生じることがあります。
例えば、燃え尽き症候群を経験した人は、仕事や趣味への興味を失い、何も行動したくないと感じるでしょう。この状態は、適切な休息や専門家の支援によって改善される可能性があります。
何もしたくない状況とは心のエネルギーが枯渇した表れであり、メンタルケアが必要です。
何もしたくないと感じる7つの原因
何もしたくないという感情は一時的なものかもしれませんが、時には深刻な原因が隠されていることも考えられます。
ここでは、何もしたくないと感じる7つの原因を以下にまとめました。
- 環境の変化によって心理的ストレスにさらされている
- 仕事や勉強などのプレッシャーが大きい
- 心身の疲労が蓄積している
- 生活習慣が乱れている
- 燃え尽き症候群になっている
- 頑張る目的を見いだせなくなっている
- 何から始めたら良いか分からなくなっている
それぞれ詳しく解説していきます。
環境の変化によって心理的なストレスにさらされている
環境の変化は、私たちにストレスを与え、「何もしたくない」という気持ちを引き起こす可能性があります。
例えば、転勤や入学などで「結果を出せるか」「友人とうまくやっていけるか不安」といったプレッシャーが無意識のうちに心の負担になる場合があるでしょう。
新しい職場や学校での人間関係や責任の不安が、心の疲労を引き起こし、活動意欲を低下させるのです。
つまり、環境の変化によるストレスは、私たちの心に大きな影響を与えてしまいます。
仕事や勉強などのプレッシャーが大きい
仕事や勉強などのプレッシャーが大きいと心に負担を感じてしまいます。例えば、職場で大きな取引を任されたがノルマを達成できなかったり、親からの期待も重なってストレスを感じたりすることはありませんか?
また、「人間関係がうまくいかない」「失恋した」といった場面でも心はさらに疲れるでしょう。
仕事や勉強などのプレッシャーが大きいと心に負担を感じ、「何もしたくない」という気持ちになってしまいます。
心身の疲労が蓄積している
仕事が忙しく、毎日終電で帰宅しているといつのまにか心身の疲労が蓄積します。
連日、塾に通ったり、遅くまで受験勉強を続けたりすると徐々に疲れはピークを迎えるでしょう。そんな状況でも結果を出すことを要求されると、心の疲れや身体的なストレスを引き起こす原因となります。
したがって、心だけでなく身体的な疲労も蓄積することで、何もしたくないと感じてしまいます。
生活習慣が乱れている
生活習慣が乱れることは、何もしたくない状態を引き起こす原因です。夜更かしや、食事を抜くなどの習慣が続くと疲れが取れにくくなり、心や体の疲労を感じやすくなります。
不規則な睡眠や食生活が、エネルギー不足や栄養バランスの乱れを招き、結果として無気力につながります。
心や体の疲れの原因が思い当たらない場合は、生活習慣を見直してみましょう。
燃え尽き症候群になっている
「何もしたくない」と感じるときは、燃え尽き症候群かもしれません。例えば、長時間にわたり高い集中力を維持してきた人が、突然やる気を失うことがあります。そんなときは、無理に何かをしようとせず、しっかり休むことが大切です。
休息によって気力が養われ、次の目標へと意欲を取り戻せるようになります。
頑張る目的を見いだせなくなっている
頑張る目的を見いだせなくなるのも「何もしたくない」と感じる原因です。
「頑張ったのに認めてくれない」「どれだけやっても評価されない」といった無意味な経験が積み重なり「どのみち無駄だ」と諦めてしまうパターンになるかもしれません。
まずは、自分の感情を整理し、何に不満を感じているかを明確にすることが大切です。
全てのことにやる気を失うような感覚や虚無感に襲われるときがある方は、こちらの記事を参考にしてみてください!
何から始めたら良いか分からなくなっている
問題が山積みで「何からやればいいかわからない」と感じる場合、気力が失われることがあります。解決策は、周りの人に相談しながら、問題をシンプルに考えることです。
身動きが取れなくなる理由としては、「問題を大きく捉えてしまっている」ことが挙げられるでしょう。
例えば、周りから見れば単純な問題でも、自分の中で過去の経験や未来の不安を結びつけ、問題を大きく解釈してしまうことがあります。
問題を抱え込むのではなく、周りの人と相談しながら、問題をシンプルに考えることが解決への第一歩です。
何もしたくないときの対処法
心身の疲れやストレスで何もしたくないと感じたら以下の方法を試してみましょう。
- ゆっくり休む
- 身体を動かして気分転換を図る
- 朝の光を浴びる
- 生活リズムを整える
詳しく解説します。
ゆっくり休む
何もしたくないと感じたら、ゆっくり休みましょう。とくに、完璧主義の人は行動を起こすと自分を追い込み、休むことに罪悪感を感じる傾向があります。
例えば、長距離走のイメージで考えると、無理なく続けるためには休息を入れつつ行動しなくてはいけません。
何もしたくないときは、罪悪感を感じずゆっくり休むことが、最終的な成功につながるステップでしょう。
身体を動かして気分転換を図る
身体を動かすことはやる気を出すために効果的な方法です。
人の脳には「大脳基底核」という部位があり、その一部である「淡蒼球」はやる気や意欲的な気持ちをつかさどり、運動によって活性化します。
身体を動かして気分転換を図ることは、やる気を出すために非常に重要です。
朝の光を浴びる
朝の光を浴びると気分が安定します。イライラや不安などの気分の不調は、脳内の神経伝達物質であるセロトニン不足が原因です。
また、モチベーションの低下もセロトニン不足が影響している可能性もあります。
セロトニンを取り入れるためには、バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動も効果的です。さらに、朝の光を浴びることも有効でやる気をみなぎらせ、不安な気持ちを鎮め、気分を安定させます。
朝の光を浴びると、気分の安定に役立ち、日々のモチベーションを高めることが可能です。
生活のリズムを整える
心の疲れを取り除くためには、生活リズムを整えることが大切です。
仕事が忙しく、疲れが溜まると、心の疲れも蓄積します。
早寝早起きを基本とし、しっかりと睡眠を取りましょう。また、ゆっくりと入浴してリラックスし、就寝の2時間前までに入浴を済ませると、入眠しやすくなります。
そして、3食はきちんと摂り、暴飲暴食を避け、栄養バランスを考えた食事を心がけるようにしましょう。
生活リズムを整えることは、心の疲れを取り除き、健康的な生活を送るために必要不可欠です。
何もしたくないときにやってはいけないこと
「何もしたくない」という気持ちは誰にでも訪れるものですが、そのときにどのように対処するかが重要です。何もしたくないときにやってはいけないことは以下の通りです。
- 自分を責める
- 周りと比べる
1つずつ見ていきましょう。
自分を責める
何もしたくないときに、自分を責めるのはよくありません。自分を責め続けると、自己肯定感が低下し、思考や言動がネガティブになります。
やる気が起きないことは悪いことではなく誰にでも起こり得る自然なことです。
思うように心や体が動かないときは、自分を責めるのではなく労わってあげるようにしましょう。
「そうは言っても、なかなか自分を大切にできない」と感じている方は、こちらの記事も参考にしてみてください!
周りと比べる
やる気が起きないときは、周りと自分を比べることは避けるべきです。例えば、自分の調子が悪いときに、テキパキと仕事をこなす同僚や充実した生活を送っているママ友などをうらやましく思うと、やる気のない自分にダメだしをして「どうせ自分は……」と無気力になってしまいます。
とくに、承認欲求を満たしたい人が集まるSNSは、気分が落ち込んでいるときに見ると、他人との落差により一層落ち込んでしまうかもしれません。
やる気が起きないときはSNSの通知をオフにしましょう。何もしたくないときは、自分を周りと比べることを避け、自己批判を減らすことが大切です。
何もしたくない状態が長引くと疑われる病気
何もしたくないという状態が長期間にわたって続くと、何らかの精神的な疾患が隠れている可能性があります。
何もしたくない状態が長引くと疑われる病気は以下の4つです。
- うつ病
- 適応障害
- 不眠症
- 統合失調症
詳しく解説します。
うつ病
うつ病は、気分が沈んだり、興味や喜びを感じにくくなるなど、気分の障害が主な症状の精神疾患です。
原因は脳内の化学物質のバランスの乱れ、ストレス、遺伝的要因などが絡み合っています。
治療には、薬物療法や心理療法があり、適切に治療すれば改善するでしょう。
適応障害
適応障害は、人間がストレスの多い出来事や状況に適応できず、心理的な苦痛や機能の障害が生じる精神疾患です。原因は人生の大きな変化やストレスが関係しています。
主な治療法は、心理療法、薬物療法、環境の調整が含まれ、然るべきサポートによって改善する可能性があります。
不眠症
不眠症は、夜間の睡眠に問題があり、日中の活動に支障が出る状態です。不眠症の主な症状は、以下の表のとおりです。
入眠障害 | 夜になってもなかなか眠れない |
中途覚醒 | 夜中に何度も目が覚める |
早期覚醒 | 朝早くに目が覚めてしまい、もう一度眠れない |
熟睡障害 | 眠っている間に何度も目が覚め、熟睡感が得られない |
このような症状が1ヶ月以上続くと、不眠症であることが診断されます。
統合失調症
統合失調症は、幻聴や妄想などの障害が特徴的な精神疾患です。
本人は何かがおかしいと感じているものの、自分が病気であると認識していないため、他人には理解しにくい発言や行動が現れることがあります。
例えば、本人が実際に存在しない声を聞く(幻聴)や、根拠のない確信(妄想)を持つことがあります。また、気分が沈んだり、無気力になったりすることもあるでしょう。
統合失調症は、幻聴や妄想をはじめとする障害が特徴であり、うつ病の症状が現れることもある精神疾患です。
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まとめ
「何もしたくない」という感情は、心の疲れやストレスが原因の可能性があります。長時間の仕事、人間関係の悩み、睡眠不足などが無気力を引き起こす要因です。
このような状態に陥ったときは、自分を責めずリラックスする時間を設けましょう。
ゆっくり休む、適度な運動、生活リズムを整え、心と身体を癒す対処法を取り入れると、少しずつ元気を取り戻せますよ。